内容説明
深海生物と聞いて、カラフルなクラゲや巨大イカを頭に浮かべる人は多いだろう。しかしそこは、ただ珍奇な生物が跋扈するだけの場所ではない。極限の環境のもと、種が生存をかけてせめぎ合う現場である。いまは恵まれた環境にいる人間という種が、地球滅亡の日まで生き残るとはかぎらない。深海生物は、なぜこんな悪条件を選んだのか。そのユニークな“生きざま”を知ることは、まさに生物の淘汰のカギを解くことでもあるのだ。本書は、二人の研究者が深海生物の生態を豊かに描き、「生物とは何か」を示唆してくれる。
目次
深海に生きるということ
ダイオウイカ―世界最大のイカ
カイコウオオソコエビ―世界にあふれるヨコエビ
センジュエビ―深海のエビ
ユメナマコとクマナマコ―泳ぐナマコ、歩くナマコ
クダクラゲ―赤い胃袋をもつクラゲ、発光するクラゲ
チョウチンアンコウ―大きなメスと小さなオス
ラブカ―深海のサメ
リュウグウノツカイ―人魚になった深海魚
シロウリガイとチューブワーム―化学合成生物群集
オオグチボヤ―深海の微笑み天使
クセノフィオフォラ―世界最大の単細胞生物
ウミユリ―植物のような動物
著者等紹介
長沼毅[ナガヌマタケシ]
1961年、三重県四日市市生まれ。ただし4歳から神奈川県大和市で育つ。専門分野は、深海生物学、微生物生態学、系統地理学。キャッチフレーズは「科学界のインディ・ジョーンズ」。海洋科学技術センター(JAMSTEC、現・海洋研究開発機構)勤務を経たのち、広島大学大学院生物圏科学研究科准教授。筑波大学大学院生物科学研究科修了・理学博士
倉持卓司[クラモチタカシ]
1973年、神奈川県横須賀市生まれ。葉山しおさい博物館学芸員。専門分野は、海洋生物学。横須賀市立横須賀高等学校卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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