内容説明
シェイクスピア劇の舞台タブローが内包するリアリスティク=アレゴリカルという重層構造を、エリザベス朝のエンブレム・イコンを解読コードとして分析し、その圧倒的な視覚イメージの歴史文化的意味を探る。
目次
1 シェイクスピア劇のイコノロジー(『リチャード三世』―〈歴史〉を動かすもの;『ロミオとジュリエット』の異教秘儀;『夏の夜の夢』―〈愛〉と〈貞潔〉のドラマ;『ヴェニスの商人』と〈幸福の寓意〉;ルネサンスの憂鬱―『ハムレット』の図像学 ほか)
2 シェイクスピア劇と中世の伝統(シェイクスピアとイギリス中世演劇;劇的対立のイメージ―中世的とルネサンス的)
3 シェイクスピア劇とルネサンスの詩学(詩と劇における予型論的想像力;モラリスト・シェイクスピア)