内容説明
信長亡きあと、清須城を舞台に、歴史を動かす心理戦が始まった。猪突猛進な柴田勝家、用意周到な羽柴秀吉。情と利の間で揺れる、丹羽長秀、池田恒興ら武将たち。愛憎を抱え、陰でじっと見守る、お市、寧、松姫ら女たち。キャスティング・ボートを握るのは誰なのか?五日間の攻防を「現代語訳」で綴る、笑いとドラマに満ちた傑作時代小説。
著者等紹介
三谷幸喜[ミタニコウキ]
1961年東京都生まれ。脚本家。舞台、映画、テレビドラマと多方面で執筆活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mitei
475
さすが三谷幸喜と思わせる面白さと、演劇のようにテンポよく読めたのがよかった。清須会議という中々色んな勢力が混じりあった戦いに焦点を当てたのはいいポイントだと思った。2013/12/12
yu
408
いやぁ、笑った。こんなにフザけた戦国時代は今までになかったね~。 なんせ、イノシシ狩りで狩られたイノシシのコメントまで掲載されちゃってるし。 そのコメント部分を会社のお昼休みに読んでて、思わず吹き出しそうになったもん。 人前で読むのは危険な1冊。なぜなら笑うから(笑)。 スタバで読んでた時も笑いを堪えるのが辛かったし。 ちなみに滝川のセリフにも爆笑。漁師に川の名前を聞いて「しまった!行き過ぎた!」って、何しとんねん!って思わず突っ込みたくなった(笑)。 これだけ笑える戦国時代小説は類を見ないですな。2013/10/15
takaC
373
清須会議の勝家と秀吉(とその他関係者)の攻防を現代人にわかりやすい言葉と思考で徹底的にパロった物語。あんまり細かいことを考えずに単純に書かれた物語を楽しむ分には問題なく面白いのだろう。でもこういうの嫌いな人も多いかもね。2014/10/29
れみ
326
単行本を図書館で借りて読み、文庫化されたので再読。サクサク読めてやっぱり面白い。個人的にはメインどころの秀吉や勝家じゃなくて池田恒興とか堀秀政とか前田玄以とかが好きかも。それはそうとモノローグの部分を映画としてはどんな風に表現しているのか凄く気になる。きっと映画公開の前にもう一度読むと思う。映画が早く観たいなあ。2013/07/30
katsubek
289
役割語という概念がある。老博士のセリフに「~じゃ」という文末を使う類だ。時代を表す役割語もあり、「八重の桜」でも「~にございます」などという台詞回しが使われる(因みに、この「に」は助動詞だ)。で、この本には、その時代的役割語が出てこない。なにしろ「現代語訳」なのだ。この辺りのお茶目がうれしい。前田玄以の台詞は、まるで部長さんの朝礼みたいで笑える。内容もさることながら、こんな細かなところのサービスがとてもうれしい一冊。映画も見たいなぁ。2013/08/05