クラテール叢書<br> スターメイカー

クラテール叢書
スターメイカー

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  • サイズ B6判/ページ数 390p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784336030139
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

想像力の飛翔によって肉体を離脱した主人公は、時空を超え、太陽系の彼方、銀河の果てへと宇宙探索の旅に出る。棘皮人類、共棲人類、植物人類など、奇妙な知性体が棲息する惑星世界、いくつものユートピア、銀河帝国と惑星間戦争、生命の進化と文明の興亡の歴史、そこでは星々もまた独自の生を営む生命体であった。そして、銀河という銀河が死に絶える終末の時がやってくる。星々の精神と共棲体を築いた主人公は、至高の創造主スターメイカーを求めて旅立つが…。宇宙の発生から滅亡までを、壮大なスケールと驚くべきイマジネーションで描いた幻想の宇宙誌。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田氏

17
何を読んだのだろう?SFだったのか、哲学書か、あるいは宗教書。なんにせよ、壮大という語で表せないほど広大な幻視だったのは確かだ。主人公たる「わたし」の思念は、突然に肉体を離れる。離れたんだからしょうがない。思念は時空を超越し、また別の思念と交合しながらあらゆる霊的存在の営みを見つめ、やがて観察対象は生物的スケールのそれを超え、追い求めた「スターメイカー」に至る。何を言っているのかと思うだろうが、私もわからんのだからしょうがない。わからないが、この思考の旅が我々に訴えるものは、どこか『神曲』を思わせられる。2020/09/19

Yuichiro Komiya

10
圧倒的な知識と技術、武力を持ち、とんでもないご都合主義で自らを武装した帝国軍は、銀河の隅々まで自らの文明を伝搬させるという使命に駆られ、先住者の文化など意に介さず、他の文明を蹂躙していく。。壮大な宇宙史2017/05/28

k16

5
20140904読了。 個人的には解説含め難解。 前作『最後にして…』より更にスケールでかい。 語り手は前作と同じなのか?2014/09/04

Hepatica nobilis

4
この作品で示される幻視と、展開する膨大な時間には幻惑される。さまざまな異形の人類たちの興亡が克明に描かれ、時には束の間の成功を手にする。が、ようやく達成した偉業を、創造者は無関心に炉に投げ込む。ただ更に自己が「進化」するために。凍てつくような冷厳なビジョンだがもはや崇高の域。こんなものが人間の脳内に宿ったとは信じられない。

スターライト

3
さまざまな人類の興亡を、数千億年のスケールで描いてみせた幻想の宇宙年代記。形態は違えど次に興った人類が、また同じような仕方で興亡を繰り返す経過を読むのは、正直きつかった。生命の存在の哲学的考察を主題にしながら、当時の社会・政治を風刺した作品。進化・発展は一直線ではなく、螺旋を描くように上昇していくのかも知れないが、21世紀になっても旧態依然とした現実を思うたびに、暗澹たる思いにとらわれるのは僕だけではあるまい。それを突破するキーワードが、ステープルドンが本書で示した「共棲=共生」なのかも知れない。2010/04/16

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