出版社内容情報
あなたの想い、届いていますか? その距離を越えるのは一匙(さじ)の慮(おもんぱか)り。
「人が本の場所に来ない時代」に「人がいる場所へ本を持っていく」仕事を積み重ねてきたブックディレクターが、選書以上に大切にしてきたこと――それは選んだ本をどう差し出すのかということ。そして、これまでに重ねてきた仕事から、同じ「もの」や「こと」でも差し出し方によって、相手への伝わり方が変わるということに気がつきました。
小売店舗で売られる商品も、ダンスフロアに流れる音楽も、観光地の名産品も、自らが愛してやまない「それ」を確かにそこにいる小さな一個人に向けて、「らしく」伝える方法に頭を悩ませる人は多いはず。コロナ禍で遠のいた人との距離にますますその想いを深めているのではないでしょうか? そこで、各界の差し出し手の元を訪ね、距離を越えて届けるためのヒントを探りました。さらに、これまでに著者が手掛けてきた仕事を振り返りながら、様々な場所での多様な本の差し出し方も紹介しています。
内容説明
あなたの想い、届いていますか?その距離を越えるのは一匙の慮り。「この一冊を読んでほしい」「この一皿を食べてほしい」「この一曲を聞いてほしい」「この街に来てほしい」「この一幅を見てほしい」…届かないのは距離のせいじゃない。人が本の場所に来ない時代、人がいる場所に本を持っていくブックディレクターが各界の「差し出し手」に聞いた、「好き」を「らしく」伝える方法とは。
目次
第1部 様々な「差し出し手」に会いに行く(博物館での差し出し方―東京国立博物館学芸企画部上席研究員・木下史青さんの場合;動物園での差し出し方―日本パンダ保護協会会長・土居利光さんの場合;デジタル・コミュニケーションにおける情報の差し出し方―(株)アブストラクトエンジン代表取締役・齋藤精一さんの場合
ワインバーでも差し出し方について聞いてみました―「HIBANA」サービスマン・永島農さんの場合)
第2部 BACHの仕事から見る差し出し方の多様(ブックディレクションとは何ですか?;温泉町での本の差し出し方―NPO法人本と温泉;病院における本の差し出し方―さやのもとクリニック;子どもたちへの本の差し出し方―丘の上保育園)
著者等紹介
幅允孝[ハバヨシタカ]
有限会社BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。人と本の距離を縮めるため、公共図書館や病院、学校、ホテル、オフィスなど様々な場所でライブラリーの制作をしている。安藤忠雄氏が設計・建築し、市に寄贈した子どものための図書文化施設「こども本の森 中之島」では、クリエイティブ・ディレクションを担当。最近の仕事として「早稲田大学 国際文学館(村上春樹ライブラリー)」での選書・配架、札幌市図書・情報館の立ち上げや、神奈川県立図書館の再整備、ロンドン・サンパウロ・ロサンゼルスのJAPAN HOUSEなど(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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