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東雲の途

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334928049
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

「断ち切れ、断ち切れ、過去の一切を断ち切って生きろ」宿命に抗う男たちの悲痛な叫び。同心木暮信次郎、商人遠野屋清之介。屍体に隠された瑠璃石が、因縁の男二人を突き動かす!あさのあつこが放つ時代小説に目眩がする。

著者等紹介

あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年岡山県生まれ。小学校の臨時教諭を経て作家デビュー。「バッテリー」シリーズで野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞を、『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞。児童文学、時代物、ミステリー、恋愛小説と、幅広いジャンルで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤枝梅安

115
「弥勒の月」に連なるシリーズの4作目。川で死体が上がった。死体の中から鉱石が出てきた。なにか秘密があるようだ。清之助と信次郎の二人の腹の探り合いの間に伊佐治が入り、前半は緩やか、というより過去をなぞる展開。あえて語らなかった過去を清之助は信次郎と伊佐治に話す。後半に一気に話が展開するが、先を急ぎすぎた感がある。佐伯泰英さんの小説だったら清之助と伊佐治の道中をもっと書くだろうし、途中に刺客も現れるのだろう。最後は話がちょっと上手すぎるかな、と感じた。次作(があれば)に期待したい。2012/06/29

greenish 🌿

100
川から引き揚げられた侍の屍体には謎の瑠璃石が隠されていた。江戸で起きた無残な事件が、清之介をかつて捨てた故郷へと誘う。『弥勒』シリーズ4作目  ---生国で刃を握る《宮原清弥》としての来し方と向き合い、江戸の商人《遠野屋清之介》としての行く末に己の本質を見定める。清之介の過去を断ち切る覚悟と、見届けようとする同心・木暮信次郎、岡っ引きの伊佐治。この男たち3人の複雑な心の絡み合いが、どっしりと胸に迫ってきます。 あくまでも《商人》として事を収めた綺麗な結末でしたが、まだまだこの男たちを追いかけたいと願う。2013/10/20

えむ

86
シリーズ4作目、待ちに待った遠野屋清之介絡みの本作。今回は清之介が生国嵯波藩に足を運び、自分の過去に決着をつけるのですが、早く結末を知りたくて一気読みでした。清之介が剣を手にするのかと思っていましたが、違いました。読者にとっては好い事です。家老今井と対峙し、最後まで商人であった清之介には惚れ惚れしました。「人の死を呼ぶ男、闇を持つ男」遠野屋は次回からは何と呼ばれるのか?「冬天の昴」を読みます。2014-76。7342014/08/18

ドナルド@灯れ松明の火

83
木暮信次郎と岡っ引きの伊佐治、遠野屋清之介は今後どのように絡み合い生きていくのか胸ふくらませ読み進んだ。伊佐治とおふじの夫婦の来し方に心安らいだのも束の間、若侍が殺され瑠璃が見つかり一転して謎解きが始まる。そして清之介の故郷西国嵯波藩への伊佐治との旅と話のスケールは大きくなっていった。清之介は商人として生きていく決意を固め、人を殺さず生かすことで世の為になろうとする。江戸に帰着して清之介と信次郎がはじめて二人で笑うシーンや嵯波藩のその後の藩政立て直しが描かれ、このシリーズも終わりなのかと思うとちと寂しい。2013/05/08

万葉語り

68
弥勒シリーズ4作目。今年の読みはじめは大好きなこのシリーズと決めていました。遠野屋さんが過去と向き合い乗り越える巻。逃げていては本当の解決にはつながらない。雪の日の事故の場面でおすげさんにしがみつく清弥が気の毒で、酔いつぶれておふじに抱き着く伊佐治の気持ちがわかりすぎた。2019-0012019/01/01

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