琥珀枕

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334924447
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

七つの妖異、七つの謎、七つの解決。雑伎団的妙技に酔わされる森福版“聊斎志異”。

著者等紹介

森福都[モリフクミヤコ]
1963年山口県生まれ。広島大学医学部総合薬学科卒。’96年『長安牡丹花異聞』で第3回松本清張賞、『薔薇の妙薬』で第2回ホワイトハート大賞優秀賞を受賞。卓越した発想力と独特のユーモア感覚が持ち味で、中国時代ミステリーから現代推理小説まで幅広いジャンルで活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バニラ風味

16
以前JPIC読書アドバイザー受講の時、この本の書評を書きました。そして、今回6年ぶりに再読。場所は中国。老子と少年が、世俗で起きるちょっとした事件を見下ろしています。老子の正体は、実はすっぽん。少年はそのすっぽんの老子から、何を見ても干渉しない、他言しないという約束で、普通の人の見ることのできないものを鑑賞しているのです。殺人事件に、妖怪話など、後に「ここに繋がっているのか」という衝撃。ちょっとした中国版オペラのようです。作者も、まるで天界から下を見下ろし、微笑しているように感じました。2015/11/10

みこと

14
古き良きチャイニーズファンタジーにどっぷり浸れてとても楽しく読みました。すっぽんの化身で見た目は好々爺の徐庚先生とその弟子昭之とが垣間見るこの世の様々な出来事を通していろいろなことを教えてくれます。よかったのは昭之だけでなくその母や父の若い頃のお話や子供に対する思いなんかもちゃんと描かれていること。最後のお話はちょっと淋しかったけど、昭之の父が井戸にみた人物に思わずあったかい気持ちになりました。個人的にはこの両親の馴れ初めのお話が好きです(^ ^)2013/12/21

星落秋風五丈原

12
七つの妖異、七つの謎、七つの解決。雑伎団的妙技に酔わされる森福版"聊斎志異"。描かれる人と景色の全てが魅力的。美しい人面瘡は顔だけで体がないものだから、男が他の女にちょっとでも目を向けるとすぐに嫉妬する。男と人面瘡はしょっちゅう痴話喧嘩をしている。洒落た恋愛話であり、謎解きもあり。2004/10/11

アカツキ

11
県令の息子・趙昭之は優秀な弟子を多数輩出している数百歳のすっぽん徐庚先生から世間を学ぶことになって…。中華ファンタジー7作品の連作短編集。どの話も面白くて大満足。蟲や人肉食などグロテスク要素があるが、大人のおとぎ話のような感じでそれと感じさせない。むしろ、だからどうなっていくのと面白さにつながっていく。しかし、12歳の昭之少年の世間勉強にはちと刺激が強いような…。心に柔軟性があるうちに見せた方が軽く済むという先生の配慮かもしれないけど、変な性癖がつかないかな。2022/11/17

松風

9
長く気になりつつ、初読みの作家。中国怪異譚風味のミステリー連作短編集。もっと読みたい。2020/09/07

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