出版社内容情報
虫をモチーフに、屋敷町の邸宅にすむ人々の秘めた謎を鮮やかにひもとき、多感な少女の心の成長を描く、爽やかでほろ苦い青春物語。
内容説明
お屋敷街の麓にある新興住宅地に引っ越してきた中学3年生の凪。周辺は自然豊かで、大きな庭がある家も多いが、母親が大の虫嫌いのため、凪の家の庭はとても小さい。ある日、ひょんなことから、近所の豪邸に住む嘉世子と知り合いになった凪。嘉世子が、大好きなアイドル・ヒカルの祖母だと知り、なんとかヒカルに近づけないかと目論む。嘉世子の家に招かれ、まるで森のような広大な庭に圧倒されていると、なんとイモムシの世話を託されることに!ヒカルに近づく最短距離だと思い、しぶしぶ引き受けるが、いつの間にか不思議な愛らしさといじらしさに満ちたイモムシに魅了されてゆく。しかしそんな穏やかな日々に不穏な影が忍び寄り…。多感な少女の心の成長を描く、爽やかでほろ苦い青春ストーリー。
著者等紹介
吉野万理子[ヨシノマリコ]
1970年生まれ。神奈川県出身。作家、脚本家。上智大学文学部卒業。新聞社、出版社勤務を経て、2005年、「秋の大三角」で第1回新潮エンターテインメント新人賞を受賞。『劇団6年2組』『ひみつの校庭』(どちらも学研プラス)でうつのみやこども賞受賞。脚本では、ラジオドラマ『73年前の紙風船』で第73回文化庁芸術祭優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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