光文社新書<br> 字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ

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光文社新書
字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ

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  • サイズ 新書判/ページ数 219p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334033927
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C0274

出版社内容情報

爆笑御礼申し上げます。
尻をたたかれ続けて20年、「映画界の影武者」(女)、初告白。
学校のテストで100点の翻訳も、映画字幕では0点になるセリフとは?「いまどきの日本語」と格闘する舞台裏を綴った、抱腹絶倒のエッセイ。

【目次】
まえがき
外国映画の翻訳二種
第三の映画翻訳
映画字幕の作り方
吹き替えの自由と苦労
ちがって当たり前
驚異の語学力
おしゃべりなメール文
句読点の苦闘
そんなに叫んでどうするの ~「!」の話
ルビと混ぜ書き
ざる知識のススメ
非英語圏の映画字幕
勝手にキャラづけ ~言葉遣いの「色」
乱れ飛ぶ「お」と「さん」
させていただきたがる人々
くさいものにはふた ~禁止用語をめぐって
くさそうなものには全部ふた ~禁止用語をめぐって
くさくなくてもこっそりふた ~禁止用語をめぐって 番外編
読めない! ~文脈の壁
読めない! ~教養の壁
読めない! ~流行の壁
押し読ませ
売りたい! ~胃痛編
売りたい! ~復活編
字幕屋に明日はない?
明日に向かって打て!
あとがき

【著者紹介】
一九五九年広島県生まれ。映画字幕翻訳者。天理大学ロシア学科を卒業後、ロシア文学研究者を目指して上京し、早稲田の杜に潜り込むも一年で挫折。映画の自主上映団体や字幕制作会社でアルバイトをしつつ、字幕翻訳の道へ進み現在に至る。映画翻訳家協会会員。字幕翻訳作品に『コンタクト』『17歳のカルテ』『初恋のきた道』『アザーズ』『シュレック2』『エルミタージュ幻想』『ヒトラー 最期の12日間』ほか一〇〇〇本余り。

内容説明

映画の字幕翻訳は、普通の翻訳と大きく違う。俳優がしゃべっている時間内しか翻訳文を出せないので、セリフの内容を一〇〇パーセント伝えられない。いうなれば字幕は、「要約翻訳」なのである。映画字幕翻訳を始めて約二〇年、手がけた作品数は一〇〇〇本余りの著者が、外国映画翻訳の舞台裏、気になる日本語などについて綴る。

目次

外国映画の翻訳二種
第三の映画翻訳
映画字幕の作り方
吹き替えの自由と苦労
ちがって当たり前
驚異の語学力
おしゃべりなメール文
句読点の苦闘
そんなに叫んでどうするの―「!」の話
ルビと混ぜ書き〔ほか〕

著者等紹介

太田直子[オオタナオコ]
1959年広島県生まれ。映画字幕翻訳者。天理大学ロシア学科を卒業後、ロシア文学研究者を目指して上京し、早稲田の杜に潜り込むも1年で挫折。映画の自主上映団体や字幕制作会社でアルバイトをしつつ、字幕翻訳の道へ進み現在に至る。映画翻訳家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

116
映画(特に洋画)好きな方は是非手にとっていただきたい一冊です。映画用の字幕翻訳のなんたる大変さが重々伝わってきます。今では当たり前のように普及(存在)している吹替版との比較、メリット、デメリットなど言われてみて改めてなるほどなと思うコトがたくさんありました。また、とても勉強になったのが「お」と「さん」の使い方や「させていただく」など丁寧語、謙譲語の日常での使い分けなど、自分でも全く気づいていないコトが多々あり、もっとしっかりとキレイな言葉使いをココロがけなくてはと。映画は純粋なキモチで楽しみたいですね。2020/08/16

ひなっとぉ

34
81点…「キネマの神様」から映画繋がりで。普段何気なく見ていた字幕にも色々苦労や工夫があるのですな。台詞を話している時間で文字数を調節したり、解りづらい話を内容を要約したり。配給会社とのやりあいの話も面白かった。著者のいいたい放題が読んでいて気持ちよかったです。「!」連発の話や何にでも「さま」をつける話では爆笑してしまいました。読みやすくて、新書を敬遠してる人にもぜひおすすめしたい本です。2012/01/16

AICHAN

31
図書館本。字幕作りの内幕が面白おかしく綴られる。字数、日本語の文法、世間的常識、禁止用語、常用漢字、厳しい締め切り…。あらゆる困難をクリアしてようやく誕生する字幕の世界。いや面白かった。皮肉をユーモアで包んで語る語る。いろいろと文句を垂れるが、字幕作りが好きで、「読んでいることを意識させない字幕」作りをせっせとやっている。字幕だけでなくこのエッセイの文章もなかなかのもの。とにかく面白い。この著者、字幕屋クビになっても作家として食っていける。次は戸田奈津子さんの本を読んでみよう。2017/09/15

ごへいもち

26
面白かった。やはりいろいろな価値観を体感した人ならでは。ただしタイトルと内容にずれ2012/04/26

阿部義彦

19
普段何気なく世話になっている映画の字幕。かなりの制限が有って、逐語訳など望める訳もなく、単なる翻訳とは全然違って句読点や字数制限等に気を配り、飽くまで要約翻訳もっと言えば言葉の詐欺師とでも言うべき幅広い知識が必要な特殊な職業なのである。その為には英語なら先ず台本と睨めっこした後に、補助の人が喋る科白の秒数をチェックして1秒=4文字(例→私なら⬅で3文字)以内で要約翻訳文を当てるそうですが、外国語からの重訳の場合、複数の人物が同時発声の場合など考える事は無数にある。ルビや交ぜ書き、性別、敬語など面白かった。2024/01/09

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