光文社新書
沖縄 時間がゆったり流れる島

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  • サイズ 新書判/ページ数 241p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334031978
  • NDC分類 302.199
  • Cコード C0226

内容説明

沖縄特有の現象がある。死亡広告欄に目を通す朝の日課、聖なる儀式としての結婚披露宴、お墓の新築祝い、先祖と子孫が食を通じて一体感を得る祭り、等々。そして、出生率、平均寿命(女性)、失業率、離婚率、などの全国トップの数字。今、様々な表情を見せる沖縄へ、移住者が増え続けているのは何故か。独自の歴史と他者を受け入れる文化土壌を築いてきた沖縄の魅力を綴る。

目次

第1章 個人情報満載の新聞広告
第2章 並ばない文化と当日券文化
第3章 台風でも結婚披露宴だけは
第4章 ニライカナイと沖縄の神々
第5章 お墓の新築祝い
第6章 先祖と一緒にご飯を食べる
第7章 オバァ限定・長寿社会
第8章 オバァたちの名前が凄い
第9章 高すぎでも低すぎでもない人生
第10章 なくてはならないもの
第11章 受け入れる文化

著者等紹介

宮里千里[ミヤザトセンリ]
1950年島尻郡真和志村(現・沖縄県那覇市)生まれ。エッセイストにして沖縄の民俗祭祀の録音記録者。著書に『アコークロー』(沖縄タイムス出版文化賞受賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

365
この著者は初読だが、巻末の略歴によると「エッセイストにして沖縄の民俗祭祀の録音記録者」であるらしい。当然ウチナーンチュである。本書は、そんな著者が沖縄の社会と文化を語ったルポルタージュ。第1章は沖縄の死亡広告から始まるが、それは沖縄の特殊性を示すためだろう。ヤマトーンチュたる私たちは、そもそも死亡広告(ごく稀に大会社の社首のそれなどで見ることはあるが)なるものに馴染みがない。ところが、沖縄では毎日これが出るらしい。もちろん、ごく一般人のものである。こんなところから語り始めるのだが実にユニークな文化である。2021/12/24

翔亀

34
【沖縄34】沖縄現代史(沖縄戦/基地)や古来の歴史(琉球王国)や残されている民俗(日本の古層文化)、そして自然(サンゴ礁)などをざあっと読み続けてきた。日本とは別物だという印象が強くなってきた。沖縄の普通のいまは、どうなのだろうか。この沖縄人による軽いエッセイを読むだけで、今まで読んできての理解は沖縄の表層をなぞっていただけではないかと思ってしまう。まるっきり何かが違う。「時間がゆったり流れる」といっても、「グッド・アンセスター」の長期的思考といった理論的なものではない。だいいち、本書は身辺雑記だ。↓2021/12/08

風竜胆

11
驚きの沖縄ライフ。2013/07/06

ぼっせぃー

2
2003年という沖縄ブームの中で出版されたと思しき1冊だが、当時はタイトル詐欺だと思われたのではないかと心配してしまう。半分以上を沖縄の葬儀文化に割いた本である。短い間暮らしたことがある沖縄でも、死亡広告や葬儀の風景等、流石に知らないことが多く面白かった。死が、それが認知された瞬間から、人間が文化を形成するための強い原動力となったことを実感させられる。ここ数年に出版された沖縄社会の暗い面に光を当てた本ばかり読んでいたので、学術的にはちょっと怪しそうではあるが、どこか屈託のないお国自慢に素直に好感が持てた。2022/09/15

しっかりけちべえ

2
語られるのは基地より墓地。旅行で訪れる前に予備知識があったほうが楽しめると思って「沖縄」の本を探したけれど、政治の舞台としての沖縄と、リゾート地としての沖縄について述べたものばかりのなか、ちょうどいいかんじがしたのは唯一これだけ。でも、出版は10年以上前。2016/10/04

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