内容説明
中国共産党秘密文書が暴く「狂気」と「凄惨」。
目次
１章 食人犠牲者たちの絶叫―プロレタリア独裁のもとで展開された狂乱行為
２章 「広西大虐殺」の現場報告―なぜ、残酷行為が公然と展開されたのか
３章 〈人肉宴会〉大流行―暴君の統治下の愚民は、暴君よりもさらに凶暴だ
４章 周恩来首相への「告発状」―“私は北京の元秘密党員。一人の共産党員の使命として…”
５章 マルクス主義と孔子―マルクス主義は、中国人の苦難の上にさらに苦痛を与えた
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
8
正直あまり万人にお勧めできる本ではないかもしれない。人間が獣になったような描写が頻繁に出てくるので感覚が麻痺します。本書は文化大革命の嵐の中で「広西大虐殺」がどれほど惨たらしい事件であったかを詳細に記録している。夥しい暴力、撲殺、そして悍ましい食人の様子。唯一救われるのが勇気をもって党本部へ告発し、糾弾大会会場での論争で一歩も引かず食人行為をやめるよう訴えた元秘密党員の話。最終章の中国歴史の治乱の循環と儒家思想、マルクス主義暴力革命との関連は興味深い。2015/06/20
