出版社内容情報
「悪との戦いの神話にとりつかれたアメリカ人が戦争をメロドラマ化した」 という、南北戦争についての結論を明晰で力強くかつ平易な文体で語る。
内容説明
傑出した「マン・オブ・レターズ」であったエドマンド・ウィルソンが「アメリカ最大の危機」であった南北戦争を人々がいかに経験したかを、リンカーンの演説、南部副大統領やグラント、シャーマン、リー将軍らの回想録、南部婦人や黒人女性の日記、ホウムズ最高裁判書の書簡、『アンクル・トムの小屋』、「アウル・クリーク鉄橋」、『ラヴネル嬢』などからの膨大な引用によって、生き生きと語る。歴史、伝記、日記、文学批評、文学史、誌、小説と多彩な資料を検討し「悪との戦いの神話にとりつかれたアメリカ人が戦争をメロドラマ化した」という結論を、明晰で力強くかつ平易な文体で語る本書は、著者のライフ・ワークの一つであり、その面白さは「新歴史主義」をはるかに凌ぐ。
目次
ハリエット・ビーチャー・ストウ
カルヴィン・ストウ、フランシス・グリアソン、『リパブリック讃歌』、宗教的神秘主義としての連邦
エイブラハム・リンカーン
北部の軍人たち―ユリシーズ・S・グラント
北部の軍人たち―ウィリアム・T・シャーマン
南部に滞在した北部人たち―フレデリック・L・オムステッド、ジョン・T・トロウブリッジ
南部に滞在した北部人たち―シャーロット・フォートンとヒギンソン大佐
南部同盟の三人の婦人―ケイト・ストウン、サラ・モーガン、メアリ・チェスナット
南部の軍人たち―リチャード・テイラー、ジョン・S・モズビー、ロバート・E・リー
南部におけるさまざまな意見―ウィリアム・J・グレイソン、ジョージ・フィツヒュー、ヒントン・R・ヘルパー〔ほか〕
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おまるたろう