出版社内容情報
従来の性別役割分業にとらわれることなく、男性も女性も育児と仕事をそれぞれ担うことが、現在の生き難さからの解放につながる。
少子化、育児不安の増大、中高年離婚の増加など、家族をめぐる変化が顕在化している。本書は、心理学、社会学、文学、法哲学などの視点から親子関係について分析。「ケアを担う人としての男性」の視点を取り込むことにより、男女が共にジェンダーの拘束から解放された新たな家族像を提示する。
関連書:『家族のライフスタイルを問う』、『都市環境と子育て』(小社刊)
第一章 序論──人間の親子関係
1 人類の親子の進化的基盤
2 文化としての人間の家族・親子
第二章 近代家族のなかの育児葛藤
1 社会変動と人口革命
2 社会変動と女性の個人化
3 子どもの価値
4 子どもを産まない理由
5 なぜ育児葛藤か
第三章 子どもの社会化と親子関係──子どもの価値とケアラーとしての父親
1 子どもの社会化と父親
2 子育ての社会史
3 父親の子育てジレンマ──都市の父親調査の分析から
4 ケアラーとしての父親
5 ポスト近代家族の親子関係にむけて
第四章 高齢社会の親子関係
1 親子関係を捉える視点
2 親子関係についての研究動向
3 高齢者の親子関係の実態
4 親子関係と家族問題
5 新しい老親と成人子関係の創造──三世代家族から三世代地域へ
第五章 文学にみる家族のかたち──アメリカを中心に
1 あるディストピア小説の語る理想家族とは?
2 父と娘の物語
3 血縁を超えた家族の絆
4 アメリカの家族のゆくえ
第六章 家族の多元化と親子関係──契約概念導入の可能性
1 ジェンダー秩序の解体──「近代家族」へのアンチテーゼ
2 家族の再構築に関するアプローチの検討
3 家族形成の契約化──子育てに関する「信託原理」を媒介に
4 「自律的共同体」としての家族構築にむけて
あとがき
索引
内容説明
従来の性別役割分業にとらわれることなく、男性も女性も育児と仕事をそれぞれ担うことが、現在の生き難さからの解放につながる。
目次
第1章 序論―人間の親子関係
第2章 近代家族のなかの育児葛藤
第3章 子どもの社会化と親子関係―子どもの価値とケアラーとしての父親
第4章 高齢社会の親子関係
第5章 文学にみる家族のかたち―アメリカを中心に
第6章 家族の多元化と親子関係―契約概念導入の可能性
著者等紹介
有賀美和子[アルカミワコ]
1953年生まれ。東京女子大学文理学部社会学科卒業。一橋大学大学院法学研究科修士課程修了。現在、東京女子大学女性学研究所専任講師。社会学、法哲学専攻
篠目清美[ササメキヨミ]
1953年生まれ。東京女子大学文理学部英米文学科卒業。東京女子大学大学院文学研究科修士課程修了。Brandeis大学大学院英米文学科修士課程修了。現在、東京女子大学文理学部英米文学科教授。アメリカ文学、女性学専攻
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