出版社内容情報
児童画とはカオスではなく,あるべき必然性に促された首尾一貫性をもつ一種の論理性を内にひそめた行為である。幼児から思春期へ追い原理と方向性を示す。
【目次】
序
発 達
1 三つの画期について
2 表出期
3 構成期(1)
4 構成期(2)
5 再現期
原 理
6 造形の原理(1)
7 造形の原理(2)
8 造形の原理(3)
9 段階の意味
10 芸術性
余 論
11 直観像からの考察
12 透視図法をめぐって
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えか
4
頭から手足が突き出た「頭足類」、見える筈のない向こう側まで描いてしまう「透視図」、正面も側面も一緒くたの顔等、誰もが子供の頃描いた覚えがある絵のオンパレード。何かが違うことは分かっているが何が違うかは分からず、只ひたすらに一心不乱になってクレヨンを動かし続けた絵は、昨夜のラブレターを詠むような恥ずかしさに満ち溢れている。しかし描く楽しさだけで出来た作品は感動的でもある。「プレバト」の優秀作品よりも「アメトーク」の絵心ない芸人の絵の方がまた見たいと思うのはそこにそうした純粋さを感じるからであろう。2022/04/29