出版社内容情報
経済学者ハイエク、法哲学者ハート、哲学者オースティンの思想を検討し、近代の原理への執拗な批判を保守主義として評価する。
内容説明
近代を〈超える〉といってはならない。合理主義を懐疑し、〈語りえぬもの〉を思索する。
目次
第1章 世紀末の新しい保守主義
第2章 合理と個体(産業主義と合理主義;実証主義と記述主義;民主主義と個体主義)
第3章 暗黙の言及
第4章 規範の文脈(規範的秩序―ハイエク;内的視点―ハート;発語内の力―オースティン)
第5章 慣習と遂行(慣習あるいは《遂行的なるもの》;保守主義とは何でないか)
第6章 解釈学的社会学としての保守主義(自己関係性の構造;再び伝統とは何か)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
2
コンパクトな良著、俺はもう保守かもしれない。2013/10/19
じょに
2
橋爪『言語ゲームと社会理論』も併せて。しかし、やっぱ伝統はよく分からん。守るべき伝統とそうでない伝統を区別できるのか。ハイエク的に、進化論的に残ると言うのであれば、結局何でもござれになる。またアレント的に、結局何したって伝統が張り付いてますからと言えば、やっぱ何でもござれになる。語ることができないものは語るべきでないと禁欲する姿勢の倫理性も分かるが、やはり批判すべきものはある。価値を語らない価値なんてのも、結局は欺瞞でしかない。饒舌に語って失敗するのもアリなんじゃないのか。セットで生きる。2009/02/16
あじゅ
0
語りえぬものを語らなければならないという保守の使命。それを痛感した。近年の浮薄な一種の保守ブームとはまるで質感が違うのも特徴。西部邁や中島岳志らの著書と一緒に読むと良いと思う2010/11/10
あーさー
0
ブプナーを読みましょう!2008/10/12