出版社内容情報
論争の旋風を巻き起し,反批判の砲撃を続けながら前進する意味理論の重戦車。〈言葉がそれの意味するものを意味するとはどういうことか。〉『行為と出来事』の姉妹篇。
目次
Ⅰ 真理と意味
1 真理と意味
2 事実との一致
3 規約Tの擁護
Ⅱ 応用
4 そう言うことについて
5 叙法と行為遂行
Ⅲ 根元的解釈
6 根元的解釈
7 信念、および意味の基礎
8 思いと語り
Ⅳ 言語と実在
9 概念枠という考えそのものについて
10 形而上学における真理の方法
11 指示の不可測性
Ⅴ 字義通りであることの限界
12 隠喩の意味するもの
13 コミュニケーションと規約
訳者解説(野本和幸)
訳者あとがき
参考文献
索引
内容説明
論争の旋風を巻き起し、反批判の砲撃を続けながら前進する意味理論の重戦車。言葉がそれの意味するものを意味する、とはどういうことなのか。
目次
1 真理と意味(真理と意味;事実との一致;規約Tの擁護)
2 応用(そう言うことについて;叙法と行為遂行)
3 根元的解釈(根元的解釈;信念、および意味の基礎;思いと語り)
4 言語と実在(概念枠という考えそのものについて;形而上学における真理の方法;指示の不可測性)
5 字義通りであることの限界(隠喩の意味するもの;コミュニケーションと規約)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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デイヴィドソンは、言語によってコミュニケーションが可能であるということは次のことを示唆すると言う。まず、コミュニケーションが可能であるためには言語共同体の内部において大幅な信念の共有がなければならないだろう。そして、客観的な誤りのようなものを自然言語でもって指摘することが可能であるとすれば、共有された信念の大部分は真でなければならないだろう。自然言語のなかである文が真であるとはどのようなことなのか、すなわち自然言語における真理条件の研究は、従って、実在の諸相についても明らかにするところがあるだろう、と。2017/12/17
roughfractus02
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分析と総合は区別できない、と従来の経験論のドグマを批判した師クワインはまだ「概念枠」(概念/実在)を保持している、と考える著者は、両者の区別を自己と他者の区別として捉え直し、両者が「異なる」と認識可能なら(異なる観念を抱くなら)、共有しうる様々な知識が必要だと主張する。この考えは、未知の言語を予備知識なく解釈するとしたらそれを言語と理解することはどのようなことか、という「真理と意味」の検討に呼応する。無限にある自然言語の解明に有限な形式言語(真理理論)を行使する著者の考察は、後に多くの議論を巻き起こした。2017/02/11
Kanou Hikaru
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