内容説明
歌舞伎や浄瑠璃のお七は虚像だ。わずかに残った資料を読み込んで見えてきた「お七火事」における意外な真相。
目次
1 江戸繁昌記
2 天和の治
3 天和の大火
4 謎解きお七火事
5 元禄の防火と火災
著者等紹介
黒木喬[クロキタカシ]
1933年、東京都生まれ。江戸災害史研究家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k5
50
江戸力強化月間⑧。かつシリーズ八百屋お七。このあいだの『江戸の火事』登録した時に読書メーターで見つけてAmazon購入しました。マニアックなタイトルですが、当時の江戸の地理や風俗を導入に、事件の分析がスリリングに書かれていて読み物として面白かったです。いわゆる天和の大火の日付に関する謎解きも見事ですね。オススメの一冊。2022/05/29
akiu
1
八百屋お七の正体に迫る…のはごく一部分で、天和の大火を中心とした、江戸の火事と復興の記録がメインの読みどころでした。特に大火の描写については、真偽のほどは定かではない内容も飛び交いますが、基本的には分かりやすくて迫力があり、雰囲気を掴む読み物としてはいいと思います。肝心の謎の部分は、陰謀論的で鵜呑みには出来ませんけど、内容としては面白かったです。というか、お七の火事って彼女の放火のことではないんですね…。これを読むまで思いっきり勘違いしていました(反省)。2011/02/04