出版社内容情報
ついにシリーズ完結!
無限が「自由の翼」を手に入れて、羽ばたいた。
数学の2つの大きな流れ、離散と連続、代数学と解析学が手をつないだとき──。
目次
線形性とは
第1部 有限次元の線形空間―具象空間のなかの代数構造(基底と線形写像;行列式;線形写像、行列、行列式;線形性の空間化)
第2部 無限次元の線形空間―抽象空間のなかの解析構造(積分方程式から湧き上がった波;ヒルベルト空間;線形汎関数と線形作用素;ノイマンとバナッハ)
著者等紹介
志賀浩二[シガコウジ]
1930年に新潟市で生まれる。1955年東京大学大学院数物系修士課程を修了。東京工業大学理学部数学科の助手、助教授を経て、教授となる。その後、桐蔭横浜大学教授、桐蔭生涯学習センター長などを務めるなかで、「数学の啓蒙」に目覚め、精力的に数学書を執筆する。現在は大学を離れ執筆に専念。東京工業大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じゅう
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基礎的な部分は駆け足で進んでいくので、ついていくのに苦労しましたが、後半第2部の、極限を取って解析の世界へつながっていく話はもの凄く興味惹かれる内容でした。もう一度基礎を固めてから再読したいです。2015/11/17
ピリカ・ラザンギ
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前巻は測度空間と積分についてだった。この巻は無限次元(n次元)について、行列式と写像(作用素)を使って考える。抽象化された集合論の話が続いていたので頭が痛かったが、ベクトルや行列式、複素数が出てきてびっくり。複素関数論とかベクトル解析とかの方が大学でやる人もいると思う。私はやってないけど・・・。なのでなんか、これまで追ってきた人物というか数学史が、現代につながった感じがする。ヒルベルト空間とかバナッハ空間の話はちょっと少ない感じだけれど、ヒルベルト空間の無限次元はノイマンが固有値問題と作用素について発展さ2012/11/25
潤
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これは結構いい。特に空間の説明が、イメージが掴みやすくとても分かりやすかった。なぜ行列の積はああいう計算法になるのか、そもそも線形とはどういう意味なのかがスパッと分かった。線形代数の本は今まで結構読んできたけど、難しすぎもせず、優し過ぎもせず、痒い所に手が届く感じの良本だと思う。2012/09/27
たもん
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線形性について有限次元の場合を第一部、無限次元の場合を第二部で扱う。本書ではヒルベルト空間というのは可算無限次元のものを指すようだが、とにかくその上で連続な関数と離散な数列との出会いが示される。スペクトル分解については、一例があげられただけで、どういうものであるかよく分からなかった。2011/10/18
2n2n
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難しい。もう一読しなおすか、別の本で勉強しなおすかしなければ十分な理解が得られないと思った。2011/11/17