出版社内容情報
テレビCM、映画、ゲームソフト、経済入門、教育番組……常に新しいジャンルに挑戦し、独自の世界を創造してきた表現者が長年温めてきた、初めての物語集。
朝日新聞7/18書評欄<著者に会いたい>に佐藤雅彦氏が登場。「僕の原点です。それがあるから生きていけるという至福の時間が流れていた世界。それを若い人たちに伝えたかった」と自ら語っています。
★この本をお薦めします★~紀伊國屋書店ロフト名古屋店・上田寛治
ページをめくる毎に子供の頃の記憶が蘇ります。何事にも夢中だったあの頃。読み終わったら清々しい気分になれます!
★岩井俊雄さん(メディアアーティスト)「私のおすすめ」(「i feel」出版部50周年記念号より)★
「 連載当時、この『砂浜』を、僕はうかつにも別人が書いたものだと思い込んでいた。海辺の小さな村を舞台にした小説、まったくテイストの違う挿絵。佐藤という苗字は多いから、同姓同名の小説家もいるんだろう……まさかね、なんて思っていた。しかし『砂浜』は、まぎれもなくあの佐藤雅彦さんの作品だったのである。それを知った時の驚きとめまい。ああ、いったいこの人はどれだけたくさんの引き出しを持っているのだろう?――かつて『佐藤雅彦全仕事』という本を見たときも、僕が以前から気になっていたCMや漫画が全部同一人物の仕事だったことを知って本当に驚いた。そしてこの『砂浜』も。佐藤さんは映画や音楽、テレビゲーム、幼児番組など、どんなメディア、どんな表現方法に対しても、数式を解くようにこれまで誰も見つけられなかった美しい「解」を見つけてしまう。その驚くべき才人が今度は小説を書いた。でもなにより僕が一番嫉妬するのは、その佐藤さんがこんなに豊かで美しい「砂浜」で育った少年だったことだ。『砂浜』には佐藤さんが最も大切にしてきたであろう少年の日々が、プリズムの中できらめく光のように閉じ込められていたのである。その光のまぶしさに、僕はもう一度めまいを感じた。」
2004年掲載
朝日新聞7/18、信濃毎日新聞他8/8(共同通信)、週刊SPA8/24号、伊豆日日新聞9/9、ダ・ヴィンチ9月号、商工会12月号
内容説明
「水面に目を落とすと水がどこまでも透き通っていて、岩がごつごつしているのとか、砂地だったりする海底がゆらゆらと見え、その深さにいつも息をのんだ。」―美しい浜辺と、山々に囲まれた、神様の掌にそっと乗せられたようなその村で、日々を生き生きと過ごす少年たちの、海と夏の小さな物語。
著者等紹介
佐藤雅彦[サトウマサヒコ]
1954年、静岡県生まれ。東京大学教育学部卒。慶応義塾大学教授
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感想・レビュー
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