出版社内容情報
日経6/2 書評掲載。「祖先の化石から人類の進化展望」評者：長谷川眞理子早稲田大学教授
山形新聞6/2、北日本新聞6/2他、時事通信配信により書評掲載。「あらためて人間の祖先について考えてみたい人にとって有益な読み物」渋谷章淑徳大学教授
東京新聞6/6 東京新聞6/16書評掲載。「広く諸説にもふれ、学説史と自らの研究史から成る本書は、高度な内容をやさしくという一般科学書の好例の一つでもある。」評者：小原秀雄女子栄養大学名誉教授
気候変動が
森林の乾燥化
を促し、
ヒトへの進化
を導いた！！
三〇〇万年前の
女性ルーシーが
示す進化の道筋
１章 「前人類」―人間以前の人類の歴史 ヒト科の起源
太陽系の起源と生命の誕生
霊長類の登場と類人猿
イーストサイド・ストーリー
樹上性で二足歩行する前人類
２章 人類―人類と人類の歴史 人類の起源
オモ事件とはなにか
ヒトの定義と少し哲学的なより道
脳の巨大化と雑食性を可能にした顎
ヒト属の人類の系統となわばりの拡張
ジャワ原人とネアンデルタール人の形質
道具から読みとれる人類の質的変化
道具の色彩と硬さに対する関心
ホモ・サピエンスの歩み
３章 歴史的展望―人類史の歴史
一八二九年に発見された最初のネアンデルタール人
ネアンデル渓谷人をめぐる騒ぎ
クロマニョン人の発見
ネアンデルタール人をめぐる誤解と偏見
今も続くネアンデルタール人騒動
アジアで展開された人類史の第二ラウンド
北京原人をめぐるドラマ
アウストラロピテクスの登場
エオアントロプスをめぐる大騒ぎ
レイモンド・ダートの奮闘
４章 自伝―私の人類学の歴史
先史学と古生物の開拓の時代
開拓の時代の代表例カミーユ・アランブール
転換期のモデルとしてのルイス・リーキー
大規模な調査活動を展開した熱狂の時代
大調査隊の終わりと「継承の時代」
「継承の時代」の方法論的革命
５章 化石としてのルーシー―人類史の歴史のヒロインの歴史
ルーシーの身体的なデータが語る意味
ルーシーはどのように歩いたか、出産したか
ルーシーが解明した進化の謎
６章 象徴としてのルーシー―人類史のヒロインの歴史の歴史
ルーシーをテーマにしたファンタジー
映画と演劇になったルーシー
小説のなかのルーシー
締めくくりとしての私の三つの体験
内容説明
ヒトはいかにしてヒトとなったのか。チンパンジーとヒトを分ける分岐点となったのはなにか。奇跡的にほぼ完全な状態で人骨が発見された３００万年前のルーシー。その共同発見者である著者がルーシーの生活、ルーシーが生きた時代を再現し、大きな気候変動による人類進化のシナリオをここに提唱する。
目次
１章 「前人類」―人間以前の人類の歴史 ヒト科の起源
２章 人類―人類と人類の歴史 人類の起源
３章 歴史的展望―人類史の歴史
４章 自伝―私の人類学の歴史
５章 化石としてのルーシー―人類史の歴史のヒロインの歴史
６章 象徴としてのルーシー―人類史のヒロインの歴史の歴史
著者等紹介
コパン，イヴ［コパン，イヴ］［Ｃｏｐｐｅｎｓ，Ｙｖｅｓ］
１９３４年フランス、ヴァンヌ生まれ。パリのコレージュ・ドゥ・フランス高等研究機関の古人類学・先史学教授。科学アカデミー会員。ソルボンヌ大学脊椎動物・人類古生物学研究室および国立自然史博物館の研究員として１９５０年代後半からのべ約２０年間、エチオピア、タンザニアなどの発掘調査に携わる。なかでも、１９７０‐１９７６年にはオモ川の国際調査隊を率い、１９７２‐１９７７年にはアファール国際研究調査隊（米仏とエチオピアの協力で）を率いる。後者の調査隊が、いわゆるアファール猿人、ルーシーの人骨を発見する
馬場悠男［ババヒサオ］
１９４５年東京生まれ。１９６８年東京大学理学部人類学課程卒業。国立科学博物館人類研究部長および東京大学大学院理学系生物科学専攻教授（併任）
奈良貴史［ナラタカシ］
１９６０年東京生まれ。１９８８年慶応義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。１９９４年フランス、ボルドー１大学理学部人類学研究室博士課程修了（ＰＨ．Ｄ）、１９９４‐２００１年東北大学医学部解剖学第一講座助手、２００１年慶応義塾大学文学部非常勤講師
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感想・レビュー
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