スーパーシンメトリー―超対称性の世界

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スーパーシンメトリー―超対称性の世界

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  • サイズ B6判/ページ数 266p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314009041
  • NDC分類 421
  • Cコード C0042

出版社内容情報

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「超対称性は、もし自然界で成立していれば、
時空間の量子構造の一部である・・・・超対称性の探求は、
今日この頃の物理学の大きなドラマの一つである。
望むらくは、この本がより多くの人びとに、
進行中のドラマに目を向けさせることを」
   エドワード・ウィッテン(プリンストン高等研究所教授)

「現代物理学で最も重要な発展のひとつをめぐる優れた一冊。
複雑な理論をやさしくエレガントなやり方で解説する」
   サミュエル・ティン(ノーベル物理学賞受賞者)


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今日、多くの理論物理学者は物質と力、宇宙の基本構造とそのふるまいを
ともに説明する究極の理論の誕生を夢みている。
スーパーシンメトリー(超対称性)は、粒子と力をめぐってより一歩進めた
対称性を考えることで、素粒子論のいまの枠組み(標準模型)を大きく
究極の理論の方向へ推し進めると期待されている。
しかも、超対称性がその存在を予言する超パートナー粒子やヒッグス粒子は、
明日にも実験で発見されるのを待つばかりのホットな話題なのだ。
本書は、この分野の第一線の研究者が、超対称性の世界とはなにか、
その先の展望もあわせ一般むけに解説した、現在のところ唯一の書物である。
超対称性が描く物質の究極の姿とはなにか、
素粒子論の標準模型をいかに超えようとするのか、
超弦理論や重力を含む「力の大統一理論」への展望、
時空間の「隠された次元」への示唆、
宇宙空間をみたす暗黒物質の謎解き、そして、
超対称性の彼方に見えるM理論、
根元理論(究極の理論)とはなにか、説いてゆく。
現代理論物理学最前線の魅力的な理論への道案内。

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1章  私たちはどこから来たのか?私たちは何ものであるか?私たちはどこへ行くのか?
自然を理解するためには粒子と力と法則について知る必要がある
進行中の研究
方程式?
予言、後言、検証
超パートナーはどこに
科学の境界線は動いた

2章  粒子物理学の標準模型

質量、崩壊、量子
粒子---私たちは実際に物質の基本的な構成要素を知っているか
粒子と場
粒子はほかにもある
新しい着想と標準模型の注目すべき予言
標準模型の実験的基礎
標準模型の諸過程を図示するファインマン図形
スピン、フェルミオンとボソン
標準模型を超えて

3章  物理学がやさしい科学である理由―有効理論
距離の尺度で有効理論を組織する
超対称性も有効理論の一つ
プランク尺度の物理
有効理論は繰り込みに取って代わる
人間尺度

4章  超対称性と超対称粒子
超対称性とは何か
超対称性が解くかもしれない神秘
超パートナー
時空対称性としての超対称性、超空間
隠れた、あるいは破れた”超対称性”

5章  超対称性を実験的に調べる
検出器と衝突器
超パートナーを認識する
ス粒子の性格・背景・サイン信号
フェルミ研探訪
将来の衝突器
必要な実験を遂行できるか

6章  宇宙は何からできているか
宇宙にはどんな粒子が存在するか
最も軽い超パートナーは宇宙の冷たい暗黒物質か

7章  ヒッグス物理学
ヒッグス・ボソンを見いだす
最近の証拠
LEP、フェルミ研、LHC
フェルミ研のヒッグス・ボソン研究

8章  超対称性のほかの効用と挑戦
物質と反物質の非対称
陽子は崩壊するか?
まれな崩壊
CP非保存
インフレーション
見通しと懸念

9章  超対称性、弦理論、根元理論
弦理論とM理論
壊れた(あるいは隠れた、あるいは部分的な)超対称性
データの役割
有効理論と根元理論

10章  宇宙の起源とその自然法則を理解できるだろうか
弦理論と根元理論を検証する
現実的な制限?
人間原理と超対称性
科学の終焉?

付録A  標準模型のヒッグス機構
付録B  ヒッグス機構の超対称性による説明
付録C  チャージーとニュートラリーノ
付録D  余剰次元--大きな余剰次元

内容説明

もし自然界が超対称であれば…素粒子と宇宙の究極の姿を求める大冒険。宇宙空間をみたす暗黒物質は超対称性のパートナーか、重力を含む「力の大統一理論」へ、空間と時間の隠された次元とは?かすかに見えてきた「究極の理論」とはなにか…現代理論物理学最前線の魅力的な理論への道案内。

目次

1章 私たちはどこから来たのか?私たちは何ものであるか?私たちはどこへ行くのか?
2章 粒子物理学の標準模型
3章 物理学がやさしい科学である理由―有効理論
4章 超対称性と超対称粒子
5章 超対称性を実験的に調べる
6章 宇宙は何からできているか
7章 ヒッグス物理学
8章 超対称性のほかの効用と挑戦
9章 超対称性、弦理論、根元理論
10章 宇宙の起源とその自然法則を理解できるだろうか

著者等紹介

ケイン,ゴードン[ケイン,ゴードン][Kane,Gordon]
ミシガン大学(ミシガン州アナーバー)教授。早くから超対称性の研究で知られる第一線の理論素粒子学者。著書にThe Particle Gardenがあり、素粒子論の標準模型について解説している

藤井昭彦[フジイアキヒコ]
1927年生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。ロチェスター大学大学院卒業、Ph.D.上智大学名誉教授。主要研究分野は中間エネルギー核物理学の理論、弱い相互作用の理論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しょ~や

0
やはり素粒子論とか非常に面白いな2013/12/16

tessy

0
素粒子物理における標準理論、超対称性理論について、 素人にもわかるように書き下ろしたもの。 現在の素粒子物理の流れや課題などが明瞭になっている。 この本の中身が「物理」として理解できていれば自分の人生も 大分変わっていただろうなぁ。 素粒子物理は他の学問とはまったく別物で、物事の最小単位が 分かった段階で終了してしまうものだ。 おこがましいが物理を少しかじった身で周りを見ると、確かに モノを単純化していくアプローチを取ることが多い。 「不可能とは少し時間がかかるということに過ぎない」 という言葉が印象的だ2008/05/11

S

0
やや古めの本だが(ヒッグス粒子が実測される前)超対称性がどう嬉しいかがわかりやすく書いてある。2021/01/17

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