内容説明
身近なスズメ、アザラシ、チンパンジーから新種の生物、はては深海の鯨骨生物群集まで…奇想天外な日常と研究の魅力を熱く語る!!
目次
1 にわかに信じがたいけれど…。(海底にミステリーサークルをつくるフグの謎;「骨」までしゃぶり尽くして紡がれる命;西之島の不毛の大地に、いつか花咲き鳥が舞う)
2 すべては生き残るために(奇妙な泳ぎ方には意味がある;イカ・タコ・アドベンチャー;小さな植物プランクトンの大いなる可能性)
3 どんな風に、世界を捉えているんだろう?(チンパンジーに音楽の起源を探る;魚も鏡の姿を自分とわかる;チョウはどのように相手を見ているのか?)
4 生態が謎すぎます…。(サムライ・スネイルの作法;新種発見の旅;海に棲む哺乳類の不思議や魅力、そして紡ぐメッセージ)
5 ヒトのことも、見えてくる(イルカは賢いか;日常にある灯;「ヒトとは何か」を探る動物研究)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hase45
2
★★★★★ 生物学の研究者のちょっと変わった日常が描かれる一冊。ある程度の年齢で読むと、仕事に向かう情熱が羨ましく感じる。若いうちに読むと人生の指標になると思う。2023/04/08
才谷
2
中学生以上大人まで。とあるように大人が読んでも面白い。どうして研究者の道を選んだのかも書かれていて、進路を選ぶときに読んでいたらまた違ったかもなと思う。2023/06/10
y
1
両手をあげて面白かった! 読み終わった後に気づきましたが、「14歳の世渡り術」というシリーズ本なので、ふむふむという感じでした。 このシリーズのテーマへの回答が、各者様々でとても面白かったです。 が、個人的には三上さんにシンパシー感じました。2023/09/22
リアル本屋さんを増やそう
1
ホンソメという実験用小魚(寄生虫と同色のマーキングが施されている)は,鏡像を見て,自分に寄生虫が付いていると考え,腹を地面に擦り付けた.その後,寄生虫が取れたか鏡を見さえした.また自分と同じ顔の写真は攻撃せず,違う顔の写真は攻撃した.自己認識している.言語なしに動物は思考する.これは,言語がないと思考ができないとする西洋哲学の根幹が間違いかもしれないp.159.2023/05/30
林芳
0
生きものを対象にして研究している人たちの講義集。読んでいて楽しい。なぜって、生きものに対する愛情にあふれているから。人間は生きものに対して、「狩る」とか「動物園」といったものとして扱ってきたけれど、それは全く間違っているのではないかと、最近の精巧に撮られている生きものの映像を観ると思ってしまう。2024/03/03