憂鬱と官能を教えた学校―“バークリー・メソッド”によって俯瞰される20世紀商業音楽史

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  • サイズ A5判/ページ数 361p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784309267807
  • NDC分類 761
  • Cコード C0073

内容説明

「音楽」を愛する技術 20世紀中盤に登場し、ポピュラー音楽家たちの間に爆発的に広まった音楽理論“バークリー・メソッド”とはいったい何か?現在の音楽シーンを牽引するミュージシャンと気鋭の音楽批評家のコラボレーションによる前代未聞の音楽講義録、ついに刊行!クールな知的興奮と微妙なギャグのランデヴー。

目次

調律
調性
旋律・和声
律動
総論

著者等紹介

菊地成孔[キクチナルヨシ]
1963年、千葉県銚子市生。音楽家、文筆家、音楽講師。主な担当楽器はサックス。1984年プロデビュー後、山下洋輔グループ、ティポグラフィカ、グラウンドゼロ等の活動の傍ら、膨大なセッション、スタジオワークを経験。現在主宰するグループに、菊地成孔クインテット・ライヴダブ、デートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデン、Spank Happyがある。また、私塾ペンギン音楽大学の他、東京大学教養学部、アテネ・フランセ映画美学校でも教鞭を執る

大谷能生[オオタニヨシオ]
1972年生、青森県八戸市育ち。現在は横浜在住。批評家、音楽家。主な担当楽器はサックス。1996~2002年まで「複製技術を前提とした音楽製作に対応する批評の確立」を目的とした音楽批評誌『Espresso』を編集・執筆。日本のインディペンデントな音楽シーンに深く関わる。演奏家としてはmas/『turn』(flyrec)、feep/『the great curve』(mao)などに参加。その他さまざまなセッション、グループで演奏を行っている
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

vinlandmbit

26
ジャズ音楽史を知る・学ぶ上で、読みながら最もエキサイティングでわくわくした一冊です。2段組みで結構なボリュームですが、ジャズ音楽好きにはおすすめの一冊です。2013/11/02

Bartleby

9
楽典などよりよほど面白い。菊地成孔と大谷能生の対話形式で進むので飽きない。コードからモード、ポリリズムまで「バークリーメソッド」に基づく音楽理論をひと通りさらっと学べる。クラシックよりも理論が柔軟で記号も機能的。テンションコードはまだしも、コード進行のくだりの代替コードのあたりから難しくなる。キーボードでコードを押さえて指に覚えさせつつ読むといっそう理解が深まるかも。ポリリズムに関しては面白かったしより詳しく知りたいのでリズム編だけで別巻がほしいくらい。2022/09/29

Nepenthes

4
音楽理論書の中でも十傑に入るだろう本書。自分がモードを理解したのは山下邦彦「楕円とガイコツ」だったけれども、本書はさらに原始的な音楽まで遡り歴史を俯瞰して解説している。クラシックは勿論ブルース含むブラックミュージック、民族音楽、現代音楽との絡みも鋭く解説するのが著者らしくて嬉しくなってしまう。本書を読んだ後、濱瀬元彦「チャーリー・パーカーの技法」を読み理解すれば音楽理論の謎を大幅に解読出来るし、能力が飛躍的に跳ね上がる。音楽探究心の旺盛な人は読んで損なし。ちょっと拾い読みするだけでも吸い込まれる傑作書。2023/04/01

tomehiko2

2
商業音楽の作・編曲理論の体系、バークリー・メソッドの解説を通じ、20世紀の音楽を概観する講義録。再読。今回はiPhoneのピアノアプリ片手に読みながら音階やコードを押さえつつ読んだ。前回よりは理解が進んだ気がするが、それでも理論が頭に入りきらん…それでもこの本は十分面白いし、学習意欲を刺激してくれるいい本なんだけど。他の理論本読んでからまた読もう。2013/01/05

kzmt

2
ここから全てが始まった。本書は音楽理論に留まらず、20世紀を俯瞰し、分析し、解体し、消化する。クラシックは勿論ジャズからMIDIへと続く「記号化」の持つ時代性、社会性、権威性などを多角的に捉え、ポストコロニアリズムやポストモダン、果てはポストバークリーにまで及ぶ。この講義は本書だけでは終わらない、ここから連綿と続いていくドライブされた21世紀論からは目が離せない。2010/10/16

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