ある陪審員の四日間

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309204666
  • NDC分類 327.67
  • Cコード C0098

内容説明

裁判所という建物のなかで、具体的にはどのような出来事が起きているのだろうか?本書は、そうした素朴な疑問に答えている。著者バーネットは、召喚状を受け取ってから評決を出すまでの経緯を、さまざまなエピソードを交え、臨場感あふれる文章で綴っていく。閉ざされた陪審室のなかで、争点となっている殺人事件の詳細を検討するうち、議論は社会における法と正義のあり方にまで及ぶ。確たる真相の解明が望めない状況で、選択すべきは法の尊重か、正義の行使か?陪審員たちの感情的対立や個人の心の葛藤を通じ、人間の強さと弱さが露わになる。

著者等紹介

バーネット,D.グレアム[バーネット,D.グレアム][Burnett,D.Graham]
米国プリンストン大学歴史学科準教授。17世紀から20世紀にかけての博物学や地理学、地図作成学など、幅広いテーマを研究している

高田朔[タカダサク]
静岡県生まれ。中央大学法学部、東京都立大学人文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tkg5

3
凄い本を読んだ。間違いなく今年読む本でベスト10入りすると思う。陪審員に選ばれた男性の実際の体験を記したもの。陪審員と言えば、『12人の怒れる男』だが、現実も映画以上にドラマチックだ。圧倒的に不利な状況に置かれている容疑者、異様な体験を強いられて纏まらない陪審員たち。考えれば考えるだけ迷い、異様な体験の中、精神も理性も削られていく。人の人生を左右する、罪を裁く、究極の責任を負わされた普通の人たちの戦いの記録。彼らは一つの事柄に関して国から最高の権力を与えられ、同時に国の奴隷と化した自分たちに気づく。2021/03/28

depo

2
図書館リサイクル本。これはある殺人事件で陪審人に選ばれ、しかも陪審員長に任命された著者の記録である。アメリカの陪審制度では陪審員のみの評議で有罪か無罪かが決定される。陪審員長といえども陪審員の一員であり、他の陪審員より権威があるわけではない。この状況で12人全員一致の結論を導き出すのは非常に困難であろう。もし私が陪審員長になったらと言う視点で読み進めたが、精神が狂ってしまうかもしれない。2021/03/31

Toru Fujitsuka

0
人が人を裁く事の難しさを感じた 法律と正義は必ずしも同義ではないと気が付いた2023/09/13

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