内容説明
みごとな文学世界を開花させた王朝の女流作家たちの心底に潜むものは。
目次
序 物語鎮魂論とは何か
物語の視座―「あくがるる」心のうちの自己救済
道行としての物語―「須磨」巻の別離の場と、「幻」巻の四季巡行の場をめぐって
「幻」巻における光源氏の自己救済をめぐって
王朝文学の虚構意識―文化・様式の奥にあるもの
王朝文学の時空意識
『更級日記』小見―薬師仏と審美的イマージュ
文学空間としての平安京
光源氏とをこ―「紅葉賀」巻小見
異文化としての「蝶」―平安朝文学史の一隅
蝶と魂
「神楽歌」の世界―穴師と韓神と