内容説明
歴史学の最先端のテーマに多彩な視点から挑む。権力・価値観・アイデンティティの象徴として時代を超え再創造されつづける「ローマ」―そのイメージの変容を政治・宗教・文化の側面から論究する。
目次
第1部 表象としてのローマ(ローマとその幻影;表象の帝国―ローマの「幻影」の起源 ほか)
第2部 イスラーム、ビザンツとローマ(他者の表象としての「ローマ帝国」―ルーム遠征とイスラーム国家;二つの「ローマ皇帝」像―バシレイオス一世とミカエル三世)
第3部 中近世ヨーロッパとローマ(ローマ教皇の即位儀礼―中世盛期における定式化;ドイツ王のローマ ほか)
第4部 近現代世界とローマ(スペイン帝国の成立とローマ帝国;ルーマニア人の民族意識におけるローマ概念―「ローマと合同した教会」の地位の変遷を中心に ほか)