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内容説明
終わりのない冬、果てのない凍土の只中を、休むことなく歩き続ける異形の巨人“ミール”。その背に造り上げられた都市は、人々の暮らす世界そのものだった。都市の片隅に住む貧しい少年オーリャは、神学院教授ディエーニンの助手として、地上から、そして空からこの“世界”の在り方を垣間見、そこで光り輝く少女と出会う。“世界の外”から訪れた不思議な少女は、老い果てた都市になにをもたらすのか。そして、千年の歩みの果てに巨人がたどり着くところとは―奇才・古橋秀之が描く異世界ファンタジー。
著者等紹介
古橋秀之[フルハシヒデユキ]
1971年生まれ。神奈川県出身。1995年、『ブラックロッド』で、第2回電撃ゲーム小説大賞“大賞”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Musa(ムサ)
11
途方もない冬に覆われた世界を歩き続ける巨人と、その背に街を築いて細々と生きる人々を描いたファンタジ小説。巨人を中心とした独特な世界観が非常に魅力的な一冊です。単行本一冊で簡潔にまとめられており非常に読みやすいものになっている一方、途中に主人公が出会う外の世界から来た不思議な少女については何もわからないまま話が終わってしまい少し消化不良な感じもあります。2022/06/02
ymartak
6
スケールの大きな世界観での、ボーイ・ミーツ・ガール冒険譚。全体的に少しづつボリューム不足を感じるが、もう少し肉付けしたうえで映像化すれば、とても映えるように感じられる作品でした。2012/12/05
tartarous
4
後半まではなんだか地味だなーくらいに思ってた。雰囲気は嫌いじゃないけど。歩く巨人の上に作られた街、という壮大なスケールでありながら、どこか閉塞感のある舞台というのが良い。 それにしても最後の最後は圧巻でした。 最後の2ページのためにそれまでの200ページはあったのですね。 上手く言葉に出来ないんですが、同作者の「むかし、爆弾が落ちてきて」を読んだ時と同じ気分です。作中の時間やキャラクターの生活はこれからも続いていくのに、物語は完全に終わっている。この先の話が全く考えられないというか…… 2013/03/02
inugamix
3
世界が良い。雲の上から来た光を食べるらしい空飛ぶ少女は結局何やったんや。ウルトラマンオマージュもしくは巨人の種子(巨人の骸を苗床に芽吹いて成長する)かと思ったんだが空振りだったみたいだ。これもなんだか尺が足りてない感じがする。もっといろいろ考えてあったのでは? 下巻あるはずだった? これは世界に興味を引かれすぎてドラマチックな人間模様っぽいのが邪魔にすら感じるパターンかもしれん。巨人は脳内で韮沢靖氏かdanciao氏の絵柄でした。あと巻末資料より全然でけえと思ってた。2021/01/14
ねんこさん
3
悪くはないけどなにか語り足りない食い足りない。もっと膨らませる余地がいっぱいあるんだけどなあ・・・惜しい。2012/06/21