徳間デュアル文庫<br> マリオネット症候群

徳間デュアル文庫
マリオネット症候群

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  • サイズ 文庫判/ページ数 187p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784199050787
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

とにかく私は驚いた。ある晩、目覚めたら、勝手に動いている自分の身体。意識はハッキリしてるのに、声は誰にも通じない―まさか私、何かに乗っ取られちゃったの!?誰の仕業かと思っていたら、なんと操り主は、あこがれの森川先輩らしいの。でも、森川先輩って、殺されちゃったらしくって…それっていったい、どういうこと?とっても奇妙なパラサイト・ストーリー。書き下ろしで登場。

著者等紹介

乾くるみ[イヌイクルミ]
1963年、「Jの神話」で第4回メフィスト賞を受賞してデビュー。本格ミステリ作家クラブ会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雪紫

55
再読。相変わらずコミカル、スラップスティックでブラック。そして、妙にハッピーエンド。あとがきで当時マイナーとかイロモノとか言われるのも「そりゃそうだろ」なんだけど。とりあえずこの本のカカオは何%ですかね? 甘くもなく、それでいてビターでもない。でも不思議な味わいなのは内容覚えていても変わりない。2022/02/14

B A

20
☆3.9 目が覚めたら自分の意思とは関係なく身体が動いちゃう!イタコ体質のせいで魂の器になっちゃったというちょっと可哀想な女子高生のお話です。パラサイト視点っていうのが斬新で良かったです🎵あと後半の悲劇なのか喜劇なのか分からない展開も個人的に好きでした(^^)d2020/12/15

雪紫

10
朝起きたら好きな森川先輩の体が私(里美)の中に。でも自分の意思で動けない。しかも先輩はバレンタインの毒入りチョコで殺された! 普通なら先輩が自分を殺された事件を調べて里美は元通りになるはずが、里美どころか先輩まで楽観的なせいでコミカルに、そしてブラックに物語は進行(ある意味真相判明もあれだし)。ハッピーエンドなはずなのにチョコレートのように甘くない、むしろブラックなのにハッピーエンドな読後感。なんとも不思議な味わいでした。

oz

8
初読。メフィスト賞作家によるライトノベルで、他人に体を乗っ取られた少女による人格転移SFだ。しかし『オレがアイツでアイツがオレで』的な他人の体を得た事への違和感を描くのでなく、視点はあくまで乗っ取られた少女で、自分の体を誰かが操っているジレンマをスラップスティックに描く。このギミックがストーリーの基軸となって起承転結にまんべんなく作用していく様は面白い。2011/07/30

米倉 涼子

7
★★☆☆☆人格の乗り移りというファンタジー要素に、ちょっとしたどんでん返しがあるので、乾さんの作風は初期の頃からすでに出来上がっていたというのが確認できる。殺人を犯すと殺された側の人格に身体を乗っ取られるという設定はちょっと古臭いなと思ったら2000年頃の作品なのか。物語の終盤「ママが〇〇と言った(でも実際はパパなんだけど)」というような身体は誰々だけど人格は誰々的な説明がしつこく出てくるのが✕。主人公格の女子高生、里美の中身は実は双子の兄で、里美が初期人格では?という推理が見事に当たって嬉しい。2020/02/22

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