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内容説明
かめくんは、自分がほんもののカメではないことを知っている。ほんものではないが、ほんもののカメに姿が似ているから、ヒトはかめくんたちのような存在をカメと呼んでいるだけなのだ。だから、カメではなく、レプリカメと呼ばれたりもする。―「木星戦争」に投入するために開発されたカメ型ヒューマノイド・レプリカメ。「どこにも所属してない」かめくんは、新しい仕事を見つけ、クラゲ荘に住むことになった。しかしかめくんはかめくんであってかめくんでしかないのだった…。異才が描く空想科学超日常小説。
著者等紹介
北野勇作[キタノユウサク]
1962年、兵庫県生まれ。甲南大学理学部応用物理学科卒。1992年、「昔、火星のあった場所」で、第4回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。著書に「クラゲの海に浮かぶ舟」など。劇団『虚航船団パラメトリックオーケストラ』の役者でもある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kowalski
38
取っ掛りは興味を引いて面白いなぁと思いました。ただ、漠然とした世界観の中で進んでいくため どう捉えたら良いのか?迷いました。でも、かめくんというキャラクターに助けられて読み終ることが出来ました。ホンワカした雰囲気も良いもんですね。2012/08/30
ぜんこう
24
北野勇作さん安定の(?)レプリカメ小説。 模造亀(レプリカメ)、機械亀(メカメ)、亀記憶(カメモリー)、亀手紙(カメール)の4章。「この宇宙のすべては、たったふたつの要素に分けることができる。すなわち、甲羅の内と外。」・・・哲学的(笑)2019/06/04
いっちゃんず
19
木星での戦争のために作られたカメ型ヒューマノイドが、荷役の仕事に就いて日常を過ごす話(?)。作りものなのかもしれない外界と日常。作り変えられたのかもしれない、そもそも己のものなのかわからない自我。哲学的な雰囲気。2001年1月初版。SFの、当時の到達点のひとつなのだろう。2018/03/01
あー
11
最後まで読めたけど、私の理解の範疇を越えてる。よくわからなかった。残念2018/05/13
こよみ
11
哲学的で不思議な話だった2018/02/12