徳間デュアル文庫<br> ぼくらは虚空に夜を視る

徳間デュアル文庫
ぼくらは虚空に夜を視る

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  • サイズ 文庫判/ページ数 289p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784199050022
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

あんたは“本当の空っぽ”というものがどんなだか理解できるか?底無しの空間が永遠に広がる絶対真空に放り出されることなんざ、想像もできねーだろう?だが只の学生のはずの俺、工藤兵吾はその虚空で戦争するハメになった。無限に襲いくる敵を、俺が駆る超光速戦闘機(ナイトウォッチ)で倒さねば人類は終りだというのだ―混乱する俺の前に現れたのは、悪夢のような幻影と、人間に科せられた苛烈で空虚な現実だった。現実と超未来、果てなき宇宙と揺れ動く少年の想い。ふたつでひとつの、近くて遠いおぼろな夜空の戦記。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむー

54
15年前の作品ではあるが今読んでも違和感はどこにもない、イラストも過剰にならずSFとラノベの中間あたりといって差し支えないバランスかな。『たいへんよくできました』。幼馴染との関係やクラスでの孤立に違和感はありつつ日常を送る主人公・兵吾。謎めいた同級生の言葉を受けた次の瞬間、兵吾の意識は宇宙空間で戦闘中の超兵器のコアとなっていた。ふたつの世界の関係性、宇宙の虚無感、世界の実在への不安、それぞれの要素を無理なく組み合せつつ、幼馴染へ素直になれない兵吾のじれったさも絡めることで地に足をつけてみせる手法はお見事。2015/08/12

miroku

19
現実が実はバーチャル世界で、本体は宇宙船に凍結されていて…。設定は「マトリックス」と似ているが、二重性の描写が独自。さすが上遠野浩平、面白いものを書く。2013/01/19

サウナ探偵

11
ヱヴァンゲリヲンQのシンジくんみたいな気持ちになった。前半意味わかんねーと思いながら読んでたら最後まで意味わかんなかった。面白くないわけではないと思う。多分こういう「すべての設定が架空の物語」が苦手なだけ(伝われ)。2020/06/29

くろり - しろくろりちよ

9
<ナイトウォッチ3部作>の1部目。どこにでもいる高校生が、全くの偶然によって突然人類の救世主となる古典的ともいえるSF。安定世界としてのこちらと、戦闘を繰り返し宇宙を漂流するあちら。主人公の特性が「どこにでもいる」つまりは読者が重ね合わせることができるものである特徴が著者らしい世界感。あと10年前、この作品が発売された当時に読むことが出来ていたなら、自分自身も主人公と同じく星空の彼方に全身を投げ出すことが出来ていただろう。普遍的な日常に生きる普通の自分の持つ、二重世界に浸るように。2013/01/22

あまつ

7
初刊? のみでは疾走しているうちに、世界観が染み込んでくる前に物語が終わってしまったなあという印象。自作を読むか否か迷うところ2020/06/14

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