内容説明
1947年4月20日。偉大なる大ドイツ帝国総統A・ヒトラーの58回目の誕生日を祝う勇壮なパレードが行進、首都ベルリンはハーケン・クロイツと「ハイル・ヒトラー」に満ちていたが、帝国軍参謀本部は逆に重苦しい雰囲気に包まれていた。対日米戦計画、〈イエロー2〉及び〈ゴールド〉の準備命令が発せられたのだ。一方、日本ではドイツに対抗すべく新型戦車の開発が進められていた。待望の書下し仮想戦記巨篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蜻蛉切
6
本当に久々に、再読した。 今春急逝した佐藤大輔による仮想戦記。 歴史のIFが悉く「日本」に有利に働いているのだが、類似作品に見られるようなあからさまな破綻はないと思われる。 従って読み手としては、仮想世界なりのリアリティを感じながら楽しめる。 その辺りも含めて、他の仮想戦記とは一線を画すのである。 著者は、結局2000年以降は新刊を発表することもなかった。 それでもいつか・・・と期待していた身としては、その機会が永遠になくなった事が残念である。 まぁ、多分生きていても出なかった様な気がするが・・・。2017/11/01
こぼこぼ
3
再読。日独をぶつける為に日露戦争から改変開始。嘘八百の世界を作るのは簡単ではないのだ。作者による「あとがきにかえて」と高梨法務大佐による「解説」が収録されているのは普通の文庫っぽい。作品成立の経緯が判るのは貴重。1993年刊。2018/10/06
鐵太郎
3
15年前だったんですね、この本を書店で最初に見かけたのは。もうそんなになるのか。「仮想戦記」という言葉は、当時あったんでしょうか? まだなかったかも知れない。レッドサンとは、赤い太陽。日本です。ブラッククロスとは、鉄十字。ドイツの記章です。この二国が戦ったら、という名高い仮想戦記ですが、残念ながら未完。面白いと思うけど、佐藤大輔フリークでないと取っつきにくいかな。2008/01/17
はばたくキツネ
2
日露戦争の敗戦により生まれた日本がドイツとの世界大戦に突入していくという仮想戦史。視点が多面的でやや散漫に感じられるが、ニヤリとさせられる人選に期待が高まる。2011/07/21
めめたぁ
2
多角的な視点から捉えてあり作者の考察が窺える。登場人物多いw2009/04/09