底惚れ

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底惚れ

  • 青山 文平【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 266p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198653767
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報


『底惚れ』は斬新な江戸ハードボイルド時代長編です!

女への思いにかられながら、はぐれ者だった男が、一途に自分を刺した女の行方を求める。女を捜す方便として、四六見世という最底辺の女郎屋を営みながら、女が現れるのを待つという仕儀を薦めてくれたのは、路地番の頭・銀次だった。ビジネス成功譚の側面と、女への思いを貫く純愛を縦線として、物語はうねり、意外な展開となる魅力的な時代長篇となっています。

主人公は、村の生活に染まれず、欠け落ちた江戸で、すでに四十を過ぎた。一季奉公のまま、江戸にも染まぬ男たちは当時、大勢居た。根岸にある小藩の屋敷で奉公中、ご老公のお手つき女中・芳の故郷への道連れを命ぜられる。…旅の途中、訳あって芳に刺されるが、一命を取りとりとめる。自分を殺したと思い込んで、行方の知れない芳を探すため、彼女が来る可能性のある江戸の場末・入江町で切見世の主となる。商売は繁盛し、厚綿の布団を貸す損料屋にも手を出し、成功した
芳への思いにかられながら、はぐれ者だった男の、ビジネス成功譚の側面と、女への思いを貫く純愛を縦線として、物語はうねり、意外な展開となる魅力的な時代長篇となっております。

内容説明

一季奉公を重ねて四十も過ぎた。己れを持て余していた男は、密かに想いを寄せていたお手つき女中・芳の二度と戻れぬ宿下がりの同行を命ぜられる。芳への理不尽な扱いに憤り、男は彼女に奉公先を見返す話を持ちかけた。初めての極楽を味わったその夜、芳は男を刺し、姿を消した。芳に刺されて死ねるのを喜ぶ男。しかし、意に反して男は一命をとりとめた。人を殺めていないことを芳に伝えるため、どん底の岡場所のどん底の女郎屋の主となって芳を探す。最底辺の切見世暮らしの男が、愛を力にして岡場所の顔に成り上がる!

著者等紹介

青山文平[アオヤマブンペイ]
1948年(昭和23)、神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2011年(平成23)、『白樫の樹の下で』で松本清張賞を受賞。2015年、『鬼はもとより』で大藪春彦賞、2016年、『つまをめとらば』で直木賞を受賞。新しい時代小説の可能性を、どことんまで削ぎ落とし、余情に富んだ文体で表現している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

172
江戸弁の一人称で通した時代小説は初めて。底の底まで惚れた女を探すため、吹き溜まりのような岡場処で女郎屋を開き女を待つとは今までない設定だ。うだつの上がらぬ渡り中間だったのが意外な経営の才を発揮して成功し、信頼できる仲間も得て事業を拡大していく物語は読んでいて楽しい。あまり知られていない吉原以外の色町の実相や、江戸には布団屋がなかったなどのトリビアも面白い。それでも肝心の女は見つからず虚しさを募らせるが、思いがけぬ事件を契機に隠されていた事情が明るみに出る結末は鮮やか。人情の機微を描く市井物の成功例だろう。2022/02/12

いつでも母さん

169
最初っから小気味いいテンポの文体で、そのまま最後まで読んじゃった!一季奉公の男・俺が語る芳は始めしか出て来ない。なのに全編を惚れた芳を捜す事に費やされている。その過程で知り合った銀次と芳の朋輩・信と3人で駆け上がっていくストーリーに惹かれる。それだけなのにただ惹かれた。2021/12/08

みっちゃん

150
自分を刺して瀕死の重傷を追わせ、姿をくらました女を追い、探す男。でもそれは復讐をする為じゃない。「おらぁ、ちゃんと生きてる。だからおめぇは人殺しじゃねぇ。安心しろ」そう言ってやりたい一心で。何という男の純情。そして彼の脳内で繰り広げられる探索の方法がもうアホらしくて、バカげていて、愚直で一途で。笑ったり怖くなったりしているうちに…泣きそうになる。とんでもない方法で女を待ち受けることにした男。結局女は…何と!ひとの生きる苦しみと哀しみを描きながら、でも優しさに溢れた物語。2022/02/17

とん大西

119
チビリチビリとした熱燗でほどよく酩酊したような読みごこち。ん~沁みます、青山さん。刃傷沙汰に及んだ芳に想いをよせる俺。愚直に、でも淡々と、ただただ彼女の身を案じ世間をさすらう。もう、死んでしまうかもしれなかった。そんな時の銀次との邂逅、信との再会。苦いだけだと思っていた人生もそう悪くはないのではないか。小気味いい江戸言葉で奏でられる諦念、哀愁、温もり。銀次も信も、そして背負い続けようとした俺も…。あぁ謂わぬ人情、謂えぬ人情。みんなみんな心ニクい。これぞ粋です。2021/12/18

タイ子

116
この男、すごい!何がすごいって惚れた女の心を救うため江戸の女郎屋を買い取って、その女が女郎になって流れてくるのを果てしなく待つ。それを青山さんが描くとこんなにグイグイ迫ってくるんだ。とっかかりは男が一季奉公を終えて宿下がりの女中を里に送って行く途中突然刺される。男は助かるも女は逃亡。自分を殺人者だと思っている、惚れた女にそんな事思わせてはいけない。身を売って生きていると思い女郎屋を開く。商売繁盛、だけど女は来ない。恩人の銀次の過去、女中のお信の打ち明け話。どれをとっても情愛で繋がる。無私な心に打たれる。2022/01/18

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