内容説明
京都を襲った直下型の大地震を発端とする大災厄は日本を真っ二つに裂き、列島移動は200万人以上の死者をもたらした。今や日本は、海洋地質学では説明のつかないプレート移動に乗って、ミクロネシア海域にあった。地質調査技師の木梨香流は危機管理委員会の支配する京都で夜毎、妖怪と戦っていた。ハワイ島の海岸で救出された藤島美枝と阿川真知は、一緒に海底研究所から逃れた暮間清治の行方を探していた。ゲッコー族の珠星と蒼星は、天狗の三善と共に、とてつもなく邪悪な存在の出現に備え、海へ向かった…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くりこ
19
第1之書と書いてあるので手に取りましたが、天狗やら妖怪やら幻の大陸やらいろんなファンタジー要素ごったまぜで世界観がなかなか理解できなくて読むのに時間がかかってしまいました。調べてみたら炎都というシリーズものだったのですね… 最初から読むとおもしろそうなので気が向いたら読んでみようと思います。どこかに炎都シリーズと記しておいてほしいものです。2016/01/05
ひさか
8
2001年7月トクマノベルス刊。書き下ろし。シリーズ4作目。日本とハワイの2箇所で話は進む。前作の続きですが、足踏みしているような展開なので、少し不満です。まとめ読みなので、よけいに強く思います。2020/10/14
マスオ
2
再読。物語のスピードが弱ってきている。伝奇小説は大風呂敷を広げていくときが一番面白いってことが頭をよぎる。「宙都」は分冊でまだ終わっていないので、これからを期待。2012/05/30
ねぎまぐろ
1
★★2023/07/13
kazehakase
1
【ネタバレ】ますます話が壮大なものになってきた。ついに日本列島はまっ二つに割れ、なんと日本は流れ出してしまいます。小松左京さんの日本沈没ならこれだけで十分お話として成立してしまうのに柴田さんはそんなことはサラリと流して、流れ着いた先の日本で起きてくることを語り続けるのです。もっとも京都上空にはテニアン島が浮び、あちこち日本上空を飛行して回るというのですから、さてさてどうなりますことやら・・・2009/07/19