文春文庫
シートン探偵記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 322p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167904043
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

狼王ロボ追跡のさなかに起きた殺人。盗難の疑いをかけられたカラス…心優しい名探偵シートン氏が動物たちの行動から真相を見抜く!

シートン動物記をミステリに楽しく仕立て直した珠玉の動物短篇集

狼王ロボ追跡のさなかに起きた殺人。盗難の疑いをかけられたカラス…心優しい名探偵シートン氏が動物たちの行動から真相を見抜く!

内容説明

「狼王ロボ」の異名を持つ巨大狼を追跡中の老人が、喉を裂かれて殺された。「犯人」は狼なのか?だが居合わせたシートンは、真犯人は他にいると断言する―名著『シートン動物記』の著者、シートン先生は名探偵でもあった!?動物たちを巻き込む怪事件をホームズばりの推理で解決する心優しい連作ミステリ。

著者等紹介

柳広司[ヤナギコウジ]
1967年生まれ。2001年『贋作「坊っちゃん」殺人事件』で朝日新人文学賞受賞。2009年『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Die-Go

76
読友さんのレビューに惹かれて。図書館本。有名なシートン動物記とその作者であるシートンを主人公にした短篇ミステリー。独特の外国文学を思わせる文体や雰囲気が、シャーロックホームズものを思わせる。子どもの頃に夢中になって読んだシートン動物記だけに、内容は覚えていて、その題材を上手く使っている本作は懐かしく読めた。特に「熊王ジャック」は、自然の雄大さと反して人間の欲得に潜む心の闇をうまく表現していた。★★★★☆2016/10/15

つねじろう

76
そうなんて云うかこの表題からしてルール違反でしょうと言いたくなる。作者の好きな2人、みんなが好きな2人のシャーロックホームズとシートンを合わせて好きなように作ってみましたみたいな作品。動物の痕跡からその行動や性格まで分析する能力と探偵の能力のマッチングはとっても親和性が高く納得感がある。よって無理なく読めるしシートン動物記に対するリスペクト感やLOVEを一話一話に感じる。やっぱりロボが出て来ると興奮するよね〜。バナーテイル、熊王ジャックまで登場する。もう一度シートン動物記を読み直してみよう。楽しめました。2015/07/22

たち

39
シートン動物記は「狼王ロボ」を読んだことがありましたが、あのシートン氏がこんな事件に巻き込まれたとしても不思議はないだろうな、と思わせるお話ばかりでした。月並みではありますが、この世で一番怖い動物はやはり人間のようです。2016/07/11

sibarin♪

34
シートン氏を探偵に見たて謎解きを進めていく…というか、動物の行動を熟知する彼だからこそ、事件の謎を解く鍵を動物によって知り得る。という筋立てが面白かった。カラスからグリズリーまで幅広く登場する動物達はシートン氏の動物愛を感じさせてくれる大切な脇役、もしかしたら短編毎の主人公なのかな。最後の章にハンティングをして首や毛皮を勝利の記念とするのではなく一瞬の自然な姿をカメラでハンティングする。これこそが真の勝利の記念品。とあったのには大きく頷いた。2016/03/26

ハゲおやじ

29
スパイ関係が得意な作者と勝手に思い込んでいたので「ん?」と思い 読み始める。シートンの作品や活動に絡めた短編集で派手なトリック等は無いけど面白かった。”三人の秘書官” でルーズベルトが出て来る話は、少し批判っぽかったけど「おぉ~」と思った。解説に書いてあるが、作者のシートンへの思いが 本作の核なんだよね。時代風景も含めて ほっこり出来る雰囲気が好きだなぁ。でも、動物が人をむやみに襲う事は無く、むやみに動物を襲うのは人なんだ と今更ながら恥ずかしくなる。やれやれだなぁ…。2019/01/02

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