内容説明
「お願い、専業主夫になって」。草薙雄大、三十三歳。突然の失業のうえにオヤジ狩りにあった翌日、妻・鮎美が思い詰めた表情で囁いた。戸惑う雄大を襲う更なる災難。東京郊外のマンション暮らしの中で、些細な事から深く憎悪されていたことを知らない二人に正体不明の悪意が牙を剥く。ついに鮎美が誘拐されて…。
著者等紹介
柴田よしき［シバタヨシキ］
昭和３４（１９５９）年、東京生まれ。青山学院大学卒業。平成７年、女性刑事村上緑子が主人公の長篇「ＲＩＫＯ―女神の永遠」で第１５回横溝正史賞を受賞。新警察小説としても、性愛小説、恋愛小説としても絶賛を浴び、衝撃のデビューを果たす。幅広い作風と旺盛な筆力に定評がある
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感想・レビュー
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ワレモコウ
70
雄大と鮎美は、いわゆるDINKsと呼ばれる互いを干渉せず仕事に生きる30代の夫婦。ある日雄大が突然失業し、しかもオヤジ狩りにあってしまう。鮎美に「専業主夫になって」と頼まれた頃から、周りに怪しい事件が起こり、ついに鮎美が誘拐されてしまうという話。マンションに潜む負のネットワーク。身に覚えがなくても、人から憎まれる恐怖。そんなバカな！とあまりにも突飛な事件だが、妙にリアリティがあるような…。色んな人、繋がり過ぎだろ。最後は綺麗にまとまり過ぎ？と思いつつ、あっという間に読了。面白かったです。2020/11/20
coco夏ko10角
23
雄大は失業しさらにオヤジ狩りに、妻から専業主夫を希望されうだうだしてたら妻が誘拐され…。動機にびっくり、はじまりの不満は分からんでもないけどそれでもここまでの事件になるなんて。2020/12/26
かずよ
18
近所付き合いって大切！今は仕事をしてますが専業主婦の経験もあるので主婦業が出来ない人はどんな仕事も出来ないし主婦業が完璧に出来る人は反対にどんな仕事でも出来ると思ってます。いろいろ考えさせられた本でした。2010/08/22
ペトロトキシン
12
マンション生活をしたこと無いのだが、主婦の間の噂ネットワークは想像すると脅威を感じます。委任じゃなくて無効投票という形ならば、もしかしたら事件起こらなかった？とりあえず、マイワイフの主婦業に対してもっと褒めてあげようと思いました。2012/04/01
hime
8
日本特有の集団概念なのかもしれませんが、ご近所付き合いって大切だよね…そう思いました。そして皆さまもおっしゃっているように、主婦業がこなせる方は、仕事もできる、この原理は真理だと思います。ふと、仮に結婚した時、自分に主婦が務まるのか、不安もよぎりました…2011/11/26
