文春文庫<br> 象牙色の眠り

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文春文庫
象牙色の眠り

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  • サイズ 文庫判/ページ数 343p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167203108
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

まどろむような京都の邸宅街で富豪の家族をおそった殺人事件。屋敷に住むのは美しい未亡人とその私生児、前妻の生んだ長男と長女。家政婦の瑞恵がみるかぎり、贅をつくした邸内には家族の絆も存在しないが、恐ろしい殺され方をするような現実的な人間もいない。歪んだ心理がうみだすサスペンスと意外な結末。

著者等紹介

柴田よしき[シバタヨシキ]
昭和34(1959)年、東京生まれ。青山学院大学卒業。平成7年、女性刑事村上緑子が主人公の長篇「RIKO―女神の永遠」で第15回横溝正史賞を受賞。新警察小説としても、性愛小説、恋愛小説としても絶賛を浴び、衝撃のデビューを果たす
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

61
夫の借金返済の手助けに、大富豪の家に通いで家政婦として働く瑞恵の語りで物語が始まる。派遣先の原家には、亡き夫の遺した遺産で何不自由なく暮らす若く美しい後妻とその連れ子、前妻が産んだ長女と長男。このバラバラな家族に次々と起こる事故や事件。眠りが重要なキーワードになるけれど、結末は読者に任せると言うものなのでしょうね。面白かったです。2015/07/25

したっぱ店員

39
お金持ちのお屋敷で暮らす人々が次々と死んでゆく・・。クリスティやルース・レンデルを読んでるような感じがするのは視点が家政婦さんだから?漂うクラシックな香りを味わいながらの読了。ただ個人的にはラストがちょっと気味悪い。2015/07/21

momi

28
これは…読みやすい!!ゾクゾク感も味わえる…サスペンスタッチになってると思います!軽〜く楽しめる…でもその反面奥が深かったりして…!豪邸に住む家族が一人ずつ殺されて行く…。犯人は誰?そこに住む家族と家政婦二人に弁護士。複雑に絡み合う人間関係。こいつでしょ〜犯人は…と思っていたら以外な結末でビックリ!!ゆがんだ愛…心の闇…。面白かったです!!2013/08/24

モリス

11
【00-16】主人公目線の1人称で綴られたサスペンスもの。登場人物は少ないですが、各々が複雑な関係を持っているので幾通りものラストが考えられます。ま、この手の作品は答え合わせに執着するよりもストーリーを愉しめば…といった感じではあると思いますが(笑)作品の舞台である原家に関わる人物達は何かしら歪んだものを抱えています。そして各々の思惑に気付きながらも知らないフリをしています。まるで象牙色の眠りについているかのように。少しドロドロとしていますので愛憎劇が苦手な方はご注意を。2015/12/06

はまちゃん

6
初柴田よしき氏作品。京都の高級住宅街に住む資産家一家に襲い掛かる不幸の数々。主人がなくなっても特に醜い遺産争いをする訳でもなく、仲がいい訳でもないが悪い訳でもない複雑な家族を家政婦の目を通して見ていく。決して荒ぶったりヒステリックに騒ぎ立てることもなく、静かに時は流れていき、事件は起きていく。あれこれ推理を働かせながら読み進んで、次第に引き込まれていった。昔ながらの暗い大邸宅を舞台とした重いサスペンスドラマを観ているみたい。人の心が一番怖いってことですな。2018/10/05

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