文春文庫<br> 一茶 (新装版)

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文春文庫
一茶 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 390p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167192426
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

生涯、二万に及ぶ発句。稀代の俳諧師、小林一茶。その素朴な作風とは裏腹に、貧しさの中をしたたかに生き抜いた男。遺産横領人の汚名を残し、晩年に娶った若妻と荒淫ともいえる夜を過ごした老人でもあった。俳聖か、風狂か、俗事にたけた世間師か。底辺を生きた俳人の複雑な貌を描き出す傑作伝記小説。

著者等紹介

藤沢周平[フジサワシュウヘイ]
昭和2(1927)年、鶴岡市に生れる。山形師範学校卒。48年「暗殺の年輪」で第69回直木賞を受賞。「白き瓶小説長塚節」(吉川英治文学賞)など多数。平成元年、菊池寛賞受賞、平成6年に朝日賞、同年東京都文化賞受賞、平成7年、紫綬褒章受章。平成9年1月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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じいじ

122
 俳人・一茶の生涯を丹念に綴った藤沢周平の労作、一茶の人間像がよく分かります。俳諧への興味と知識に欠けている私には、途中退屈に苛まれる箇所もあったが、藤沢氏の描く一茶の人物像は面白く読んだ。生涯2万句を残した俳人一茶の活力は評価できても、義弟との遺産相続での欲深さは何とも納得しかねる。52歳の晩婚(28歳の若妻)で生まれた三男一女の子供すべてを失い、妻までも早世した不運すぎる運命には同情するばかりだ。60歳を超えて、なお女を追い求める一茶の精気には唯々驚嘆するばかりである。2017/07/12

yoshida

113
俳人小林一茶の生涯。藤沢周平さんの筆により、人間小林一茶の息遣いが聞こえる。継母と上手くいかず、江戸に奉公に出された一茶。禁制の三笠付けで俳諧師露光に才能を見いだされた一茶は俳諧の道に進む。才能を顕す一茶は俳諧師として大成することを望む。青雲の志を持ち西国を旅した一茶。しかし、江戸に戻れば食えず、旅をし俳諧好きの旦那衆を周り草鞋銭を得る。孤独と漂泊の暮らしに老い、生きる為に遺産を親族と争う。50代で結婚し子が産まれるが、妻子は亡くなる。後妻との最期に光明を見る。俗人一茶の生々しさに哀切がある見事な作品。2021/04/04

ふじさん

99
親密さと平明さを信条にした俳諧師一茶。15歳で故郷を出て、江戸で様々な職を転々とし、偶然に俳諧と出会い、それなりの名声は得るものの、生活の基盤を作ることは叶わず、故郷に戻り、妻を娶り、子にも恵まれるが、すべて死に別れ、寂しい人生の終末を迎える。ここに描かれた一茶は、義弟と遺産相続争いでは汚名を残し、俗事にたけた世俗師の顔を持つ生身の人間の姿だ。まさに、藤沢周平の視点で絡め取られ、裸にされ、生を吹き込まれた生身の一茶の姿が見事に描かれている。俳句を愛した作家の一茶への共鳴愛が随所に見え隠れする渾身の力作。 2022/01/29

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

81
俳人、小林一茶を描いた伝記小説。一茶の俳句の持つ素朴な作風から、平穏で気楽な人生を送ったイメージが強かったのですが、若い頃から苦労が多く華やかな世界とは縁遠い細々と繋いだような人生を送ってきたことに改めて驚かされました。ただ、やむなく生活の糧としての俳句作りだったという感は否めず、小説作品としての題材としてはどうだったのかなと、ちょっと残念な感じかも...(゜.゜) 2017/02/25

hit4papa

78
俳諧師小林一茶の生涯を描いた作品です。江戸に奉公へ出た15歳から65歳で亡くなるまでがつづられています。二万句をものし名が売れるものの、貧困から抜け切れない忸怩たる思いがひしひしと伝わります。この当時の俳諧師は、芸術家というより、お手当てをあてにパトロンを探し求め旅する山師のような印象です。一茶も一つ間違えば野垂れ死の憂き目にあう、切迫詰まったその日暮らし。著者から生まれた一茶は、名句からの洒脱な印象とは随分と違う人柄です。生きるためにとはいえ、家族への情も見られない、結構、独善的で嫌なヤツなのです。2021/07/22

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