文春新書
戦争学

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166600199
  • NDC分類 392
  • Cコード C0231

出版社内容情報

自衛隊の作戦幕僚だった筆者が、古代からの様々な戦争の中でどういう作戦行動が展開されたかを具体的に検証して戦略の真髄を示す

内容説明

冷戦は終わったものの、朝鮮半島の情勢を見ても分かるように、戦争の危機はすぐそこにある。在日米軍との共同作戦計画にも携わった自衛隊・元作戦幕僚の著者が、古代から核戦力の時代までの戦史をたどり、ジンギス・カーンやナポレオンなどの戦い方を始め様々な戦闘を検証して、戦争のメカニズムを明快に説いた、類書のない画期的な戦略戦術教本。経営戦略に、或いは人生の知嚢としても役立ちます。

目次

第1章 戦争学の基礎知識
第2章 巨人の時代
第3章 騎兵の時代
第4章 変革の時代
第5章 創造と昏睡の時代
第6章 戦時国家(Nation at War)の戦争
第7章 核戦力の時代

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

17
古代から順に代表的な戦史上の戦を取り上げ、そのバトルドクトリン、戦術の原則と変化を辿る初心者に好適の軍事入門。この分野の本はどうしても出来に激しいばらつきがある気がするが、著者の本は安定して簡潔に重要事項をおさえていて好感が持てる。海軍の育成不足と安定した兵站システムの不備という後々まで尾を引く日本の欠点が、秀吉の朝鮮出兵にまで遡るという指摘は興味深い。ジンギス・カーンが展開したサマルカンドの戦闘のスケールのデカさ、シンプルさがかなりやばい。ちなみに続編の新戦争学は第二次大戦から2013/01/25

入江

11
戦争を学問としてクールにとらえた書。とりあえずザっと教えておくねって感じ。ローマ帝国から冷戦が去ったところまでを、社会科学としてとらえている。秀吉の征明作戦は知っていたが、李舜臣の偉大さを理解していなかった。現実の国際政治は、平和を希求するといいつつ、勝者が戦後獲得した派遣の確保に懸命で、敗者に対して寛大でもなければ、公平でもない、としている。「病気が嫌だからといって、研究しなければ、医学は進歩しないし、病気は蔓延するばかりだろう」歴史書としても、おすすめです。2017/08/05

ふね

7
「戦争」と聞くと顔をしかめる人も多いと思う。実際に自分も平和な日本が大好きだし、戦争なんてなくなればいいと思う。だが戦争がない世界は現実的ではないし、平和を維持するためにこそ戦争の本質を知るべきという筆者の論理にはうなずけるところが多かった。戦争について基礎知識を押さえつつ、世界史を振り返って戦術の変遷をたどる、非常に面白い本だった。世界史好きには特におすすめしたい。2014/10/25

OjohmbonX

5
方針(戦闘教義・バトルドクトリン)と現実的な条件(仮想敵国や地理、資源、技術的な進歩等)が正しく噛み合っていないと勝てないという話で、事例が古代から歴史順で紹介される。教義の要請で兵器が進歩する面もあれば、兵器の進歩で教義が変容するという両面がある。教義を無視した変な兵器が生まれたり、新兵器を無視した教義が継続されておかしくなるという。教義や兵器を軸に変化の過程を辿るといった整理がされてなくて、思い付きが随時盛り込まれるスタイルなので、別宮暖朗『軍事学入門』でも思ったけど、「○○学」と名乗らないでほしい。2017/04/01

Humbaba

4
日本には戦争に関する教育が欠けている.第二次大戦後,平和な国を作るという目的でそれは正当化されてきた.確かに平和を求めることは正しいことだが,それは戦争に関する知識をすべて放棄すれば手に入るわけではない.2010/07/09

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