出版社内容情報
石田 衣良[イシダ イラ]
著・文・その他
内容説明
かわいいは地獄。“揺りかごから墓場まで”ペットのすべてを業務とするビジネス。その裏でマコトが目にしたのは、吐き気がする現実だった。ヤングケアラー、賽銭泥棒、ネットの美人局、悪質ペットショップ―次から次へと舞い込む嫌な話に、今日もマコトは覚悟を決める―
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
254
IWGPシリーズ完読プロジェクト、今回は最新刊XⅧ巻です。 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11337296?sort=book_count&order=desc 今回も安定の面白さ、オススメは『常盤台ヤングケアラー』&表題作『ペットショップ無惨』です。 http://www.bunshun.co.jp/pick-up/iwgp/2022/09/26
KAZOO
129
石田さんのこのシリーズも18作目(19作目も出ていますが)になるのですね。江戸時代の勧善懲悪の現代版ということですがいつも安心して読んでいます。悪いことをする種は相も変わらず尽きない感じです。「ヤングケアラー」を食い物にしようとしたり、「ネットでの美人局」、「悪質ペットショップ」など、さらには「賽銭泥棒」はちょっと異なりますがいつもながらGボーイズがからみ解決します。最近のペットショップで売れなかった子犬や子猫はどうなっているのでしょう。以前は処分すると聞いていますが動物虐待法での対応は?2024/04/16
あきぽん
129
古い部分もあるけど、いつだって大都会の最先端を走るマコトとタカシ。昔石田先生が、「マコトとタカシに21世紀の歴史を語らせたい」と言っていたのを思い出す。帯の「かわいいは地獄」価値は「若さ」でしかない女という生き物もそういう意味でペットと同じだな…。2023/03/14
ノンケ女医長
124
第一作から、ずっと追いかけ続けている作品。本シリーズの醍醐味である、心胆を寒からしめる社会悪の描写。それが幾分、和らいでいるように感じた。小説の中核は、悪人を膺懲すること。その徹底を期待し、読者は頁をめくる。多くの悲惨な情報が飛び交う社会情勢で、それらを見聞きしてしまう機会の多い世の中になったからなのか、「悪」のインパクトが薄まっているようにも感じた。マコト、タカシの言動も、以前ならより迫力のある描写だったと思うが、どこか控えめ。静穏に感じるのは、マコトとタカシへの、作者なりの配慮なんだろう、きっと。2022/10/19
はにこ
106
今回はペットショップ無惨が刺さった。うちの猫は保護猫。ペットショップの仔は売れないとどうなるのか、引き取り手が居ない仔がどうなるのかは知識として知っているけど物語として読むと胸が痛む。手を差し伸べてあげたい気持ちになった。あまり過激なのはいけないけど、活動している人を支援したい。まことやGボーイズはいつも格好良いよ。2022/10/25