まつらひ

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163909592
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

長野県御代田町の農家に嫁いだ舞桜子は伝統の龍神祭を前に、男と激しく交わる艶夢をたびたび見る――「夜明け前」ほか全六篇。『ダブル・ファンタジー』『ミルク・アンド・ハニー』……。次々に問題作に挑んできた恋愛と官能小説の第一人者が、多様な?性?を描きつくす!



「夜明け前」――長野県御代田町の農園に嫁いだ舞桜子は、伝統の〈龍神まつり〉が近づくたび、夫と激しくもつれ合う艶夢を見る。龍伝説の裏に隠された忌まわしい秘密とは……。

「約束の神」――ピアノ教師の友晴はかつて、幼なじみの剣児を〈神〉と崇め、永遠の約束を交わした。人気歌手となった彼と故郷・岩手県黒石町の裸祭〈蘇民祭〉に参加するが……。

「分かつまで」――写真家の秋実は、ふたまわり年上のライター穂村と、福島県の〈相馬野馬追〉を撮影に訪れた。父親のような男しか愛せない彼女はやがて、穂村の秘密を知り……。



ほか三篇を収録。〈祭〉と〈日常〉、ハレとケの裂け目をめぐる、六つの禁断の物語!

村山 由佳[ムラヤマ ユカ]
著・文・その他

内容説明

夏祭りが近づくたび、艶夢のなかで激しく乱れる舞桜子。どれだけ過去から逃れても、年の離れた男しか愛せない秋実。夫との夜がなくなって以来、熾火のような欲求を抱え続ける小夜子…。神々を祭らふ夜。男と女は、人の世の裂け目を踏みはずす―恋愛と官能の第一人者が多様な“性”を描き尽くす!六つの禁断の物語!

著者等紹介

村山由佳[ムラヤマユカ]
1964年生まれ、東京都出身。立教大学文学部卒業。2003年『星々の舟』で直木賞受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で柴田錬三郎賞、中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞をトリプル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

483
祭り=エクスタシー。そこには男と女、父と娘、男と男、を変えてしまう何かがある。わたしにも経験があるが、その辺の心の動きの描写が、村山さん流石だなぁと思う。誰にでも描けるものではない。 2019/11/06

starbro

281
村山 由佳は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。祭と性愛と病をテーマとした短編集、著者の真骨頂でした。古より、祭は、身体と精神をハイにするものなのでしょうか?オススメは、『夜明け前』&『約束の神』です。【読メエロ部】2019/03/04

さてさて

226
『祭』の語源という「まつらふ」。原始的な掛け声や古来から伝わる不思議な伝説、そして『泥だらけどころか、血まみれの怪我人も出るほどの』壮絶な『祭』など、日本各地で今も行われる様々な『祭』を取り上げたこの作品。そこに重ねられる『ほっとして目を閉じ、軀の中で響きわたる旋律に耳をすませた。彼の指が、舌が、舞桜子の軀を自在に奏でる。満ち引きする快楽は美しい音楽に似ていた』と展開する『性愛』の世界が絶妙なアンサンブルを奏でるこの作品。『祭』と『性愛』の二重唱を六つの舞台で存分に堪能できる素晴らしい作品だと思いました。2021/10/20

おしゃべりメガネ

182
村山さんらしい、さりげなく官能的で時折ドキッとするように仕掛けられる6編の短編集です。初っぱなからスタートする作品は、もうホラーの領域である意味コワかったです。他には幻想的な作品があったりと、読む側を飽きさせず最後までしっかりと惹き付けてくれます。人によってはちょっと物足りない感があるかもしれませんが、個人的には今作ぐらいの適度なボリュームがいい具合かなと。やっぱり男女の'逢瀬'を書かせると本当にステキな雰囲気を描き出してくれますね。全体的にうっすら漂うホラーテイストな感じも、なかなか良かったかなと。2019/04/15

ウッディ

158
地方のお祭りを舞台装置にして許されざる官能を描いた6つの短編。優しい夫と充実した日々に満足しながらも優しすぎる愛撫に不満を持つ舞桜子の激しく犯される夢は現実だったのか?村山さんらしく赤裸々に性への欲望をさらけ出す大胆さには頭が下がる。五穀豊穣、子孫繁栄を祈願する祭は性と切り離せず、妖しい雰囲気を演出していたような気がする。その中で、ハンサムな夫と不器量な自分を金魚に写して描いた「水底の華」が印象に残った。まずまずでした。2019/06/16

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