覗くモーテル観察日誌

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163905969
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

出版社内容情報

著者におかしな手紙が届いた。送り主は米コロラドのモーテル経営者で、部屋の天井裏から利用者を観察し日誌をつけていると言う。天井裏に自分だけの覗き部屋を作ったモーテル経営者、30年の奇妙な記録



1980年のはじめ、著者のもとに一人の男から奇妙な手紙が届く。

男の名はジェラルド・フース。コロラド州デンヴァーでモーテルを経営しており、複数の部屋の天井に自ら通風孔と見せかけた穴を開け、秘かに利用者たちの姿を観察して日記にまとめていると言う。

男を訪ねた著者が屋根裏へと案内され、光の洩れる穴から目撃したのは、全裸の魅力的なカップルがベッドでオーラルセックスにはげむ姿だった――。

ヴェトナム戦争で傷ついた兵士とその妻の行為から、不倫や同性愛、グループセックス、さらには麻薬取り引きの絡んだ殺人事件まで、三十年に及ぶ記録からはアメリカの世相、性意識の変化が見えてくる。





目次



1 男からの手紙、そして出会い

2 十九世紀の覗き魔について書かれた本

3 見せかけだけの通風孔と屋根裏ツアー

4 『覗き魔の日記』の束

5 観察対象第一号 外見、行動、結論

6 グループセックスと、レズビアン教師

7 傷ついたヴェトナム戦争帰還兵とその妻

8 これこそがリアルな市井の人々

9 覗き魔を苛立たせる宿泊客たち

10 行為のさいに明かりを消すかどうか

11 自宅まで中年女性を尾行して

12 なぜ部屋から羊の声が……

13 夜な夜な、叔母の部屋を覗いていた

14 少年時代、覗き魔が育った町

15 花形チアリーダーの彼女と別れた理由

16 海軍時代、売春宿で童貞を卒業

17 利用客を被験者にしたテスト

18 性欲レベルが異なる夫婦

19 一度だけ覗き穴が露見しかけて

20 かなり活発なカップル=十二パーセント

21 覗き魔を大いに喜ばせた男と女

22 女性のマスターベーションの動機

23 あらゆる男は覗き魔である

24 夫婦交換がうまくいかない場合

25 観察の耐えがたい近親相姦

26 殺人事件を目撃した夜

27 どんどん人間ぎらいになる

28 浮気、離婚、新しい伴侶との邂逅

29 モーテルを売却して引退へ

30 懐かしの街、オーロラ

31 ついに日記の公表を決意

32 覗き魔の蒐集品

33 覗き魔の告白

34 通風孔ごしの人生を過ごして半世紀

35 モーテルの解体



著者のノート

訳者付記



解説 信頼できない語り手 青山南

ゲイ・タリーズ[ゲイ タリーズ]

白石 朗[シライシ ロウ]

内容説明

一九八〇年のはじめ、著者のもとに一人の男から奇妙な手紙が届く。男の名はジェラルド・フース。コロラド州デンヴァーでモーテルを経営しており、複数の部屋の天井に自ら通風孔と見せかけた穴を開け、秘かに利用者たちの姿を観察して日記にまとめていると言う。男を訪ねた著者が屋根裏へと案内され、光の洩れる穴から目撃したのは、全裸の魅力的なカップルがベッドでオーラルセックスにはげむ姿だった―。ヴェトナム戦争で傷ついた兵士とその妻の行為から、不倫や同性愛、グループセックス、さらには麻薬取り引きの絡んだ殺人事件まで、米ノンフィクションを牽引してきた著者と“覗き魔”、その三十年の記録。

目次

男からの手紙、そして出会い
十九世紀の覗き魔について書かれた本
見せかけだけの通風孔と屋根裏ツアー
『覗き魔の日記』の束
観察対象第一号 外見、行動、結論
グループセックスと、レズビアン教師
傷ついたヴェトナム戦争帰還兵とその妻
これこそがリアルな市井の人々
覗き魔を苛立たせる宿泊客たち
行為のさいに明かりを消すかどうか〔ほか〕

著者等紹介

タリーズ,ゲイ[タリーズ,ゲイ] [Talese,Gay]
1932年、アメリカ・ニュージャージー州のオーシャンシティでイタリア移民の両親のもとに生まれる。アラバマ大学を卒業後、ニューヨーク・タイムズに雇われ、短い兵役を経た後、65年までニューヨーク・タイムズに勤め、その後はエスクァイア、ニューズウィークなど多くの雑誌で執筆。ニュージャーナリズムの旗手と言われた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マエダ

77
30年にもわたりモーテルを覗き続けたフース。”できれば変態呼ばわりや出歯亀呼ばわりはされたくないですね。自分では先駆的性科学研究者だと思っています”いいぞ2017/07/07

こばまり

60
覗き窓の下で繰り広げられた痴態の数々は想像妄想の域を出ないのだが、30年に亘る屋根裏の散歩者の生き様に何より興奮する。加えて著者近影のゲイ・タリーズのセクシージジィっぷりったら!覗き魔の思うツボだが、これも一つのアメリカ史と思う。2017/07/29

oldman獺祭魚翁

53
今刺激的なタイトルと思わせ振りな表紙で世の男共の視線を惹いている本です。著者は「汝の隣人の妻」で一大旋風を巻き起こしたゲイ・タリーズ 当の覗き魔だったフリースが言うように「女で覗き魔なのは僅か10%ですが、男はほぼ100%が覗き魔」という意見には賛成せざるを得ない。半世紀前と現代 今や日米の実質的な性の差は限りなく近づき筒あるし、性風俗という点では逆転したのかもしれないなぁ2017/06/25

テクパパザンビア

44
出だしだけ面白かった。30年間も覗き続けるって…。『ジャーナリストというのは、たいていは飽くことのない覗き魔のようなもので、その目は世界の欠陥、さまざまな人間と地域のもつ不完全性に向けられる』やって…。2017/07/21

出世八五郎

37
題名と表紙からポルノ小説を想像させるのが損させてるが、列記としたノンフィクション。江戸川乱歩“天井裏の散歩者”実録と呼んでいい。文芸春秋社出版だが文庫化は講談社学術文庫辺りか?・・・モーテル天井の擬似通風孔から宿泊客を覗き見した男の日記を基とし、単なるエロではなく様々なエロスの形とその生態の赤裸々な観察記なのでエロを期待する人には不向き。約20~30年近く、観察し続けた執筆者の心境の変化は“人間嫌い”。人間の表と裏の顔を知り尽くしたからだが、その執筆者の高みから見下ろす視線が傲慢。だが、これは神の視座か?2017/08/09

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