影踏み鬼―新撰組篠原泰之進日録

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  • サイズ B6判/ページ数 246p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163901893
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

伊東甲子太郎を慕い新撰組に入隊、後に赤報隊に身を投じた久留米脱藩隊士・篠原泰之進。彼の眼を通じてみた新撰組の隆盛と凋落。

生きている限り、人は何事かをなすことができる

伊東甲子太郎を慕い新撰組に入隊、後に赤報隊に身を投じた久留米脱藩隊士・篠原泰之進。彼の眼を通じてみた新撰組の隆盛と凋落。

内容説明

伊東を慕い新撰組に入隊、後に赤報隊へ身を投じた久留米脱藩隊士・篠原泰之進。彼の眼を通じて見た、新撰組の隆盛と凋落を描く。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふじさん

98
久留米脱藩藩士・篠原泰之進は、伊東甲子太郎を慕い新選組に入隊し、活躍するが、考え方の違いから伊東と共に、新選組を抜け、御陵衛士としての道を歩む。しかし、師と仰いだ伊東が新選組に殺害され、師の仇の近藤と土方を殺害を企てるが叶わず、その後赤報隊等に身を投じ、明治維新を迎える。彼の視点で描いた新選組の隆盛と凋落。数多くの新選組に関わる本を読んできたが、違って視点から描かれており、新しい事実も知ることが出来て面白かった。多くの有能な人材の犠牲の上に明治維新が成立したことを改めて実感できた。 2022/02/02

なゆ

74
新撰組初心者の私にとって、〝御陵衛士〟として新撰組から袂を分かついきさつなどが分かりやすく描かれていて面白く読んだ。近藤・土方と事あるごとに火花を散らし御陵衛士に入ることになる篠原泰之進という人物から見た新撰組、そして幕末の京の街。逆の視点から読むと、なんと新撰組とは内部でもごたごたと陰惨なのかと驚く。だんだんと話が駆け足になっていったのが残念といえば残念。赤報隊の後の篠原もじっくり読みたかった。ラストはうまくいきすぎの感で苦笑いしてしまったが、その前の渋い再会は良かった。2015/02/17

酔拳

64
新撰組でも、脇役でしかなかった、篠原泰之進の物語です。この小説を読むまでは、篠原は新撰組を脱退して、御陵衛士となり、油小路事件後、近藤を仲間と銃で撃った主犯格だと認識していたので、篠原に対していい印象はなかった。しかし、篠原のことがわかるにつれ、新撰組を脱退したのも間違いではないと感じました。また、篠原の妻と子のふれあいが、人間らしく好感がもてました。篠原が妻と子に出会ったきっかけも、坂本竜馬・おりょうが関係していたことに、創作かもしれないけど、興味深かった。2018/04/28

ito

64
私にとっては、「燃えよ剣」のイメージが強い新撰組。今回は近藤、土方の反対派からの視点で描かれており、幕末の殺伐とした空気が流れてくる。近藤の影を執拗に追う篠原泰之進もまた、鬼と化してゆく。師の敵を追いながらも、幕末の動乱に翻弄され志を遂げることが叶わなかった泰之進の苦しい胸中が伝わった。草莽の大義を貫くために新撰組を離れて「御陵衛士」となった伊東甲子太郎一派にもう少し踏み込んで欲しかった。新撰組の別の一面が見られて面白い。2015/03/18

R

57
新撰組でも伊東派であった篠原泰之進を主人公にした幕末小説でした。天下国家をどうしたと蠢いている幕末の空気の中で、結局やっていることは気に入るか、気に入らないか、殺るか殺られるかといった感じに収束してしまう、ある種の小ささ、さりとてそれこそが草莽のひとつの影だと思わされるようで、面白く読めました。清廉さが描かれつつ、近藤、土方が非常に悪く、それも素地の悪さといった描写なのに、最期にはどこか共鳴でもないものを覚えるように終わるというのが秀逸で、新撰組物として出色の作品だと思いました。2018/06/26

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