アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163714301
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

内容説明

発見された2000年前の沈没船、引き揚げられた奇妙な謎の機械、その機械の内部には、複雑な歯車の構造があった。歯車による入力と出力の自在な変換は、中世の時計の発明を待たねばならぬはずだった。それが蒸気機関と結びついた時、「産業革命」が興り、数字と結びついた時、コンピュータは生まれた。二〇〇〇年前のギリシア人がつくりあげたその機械―アンティキテラ。いったい誰が何のために創った機械だったのか?大興奮必至の科学ノンフィクション。

目次

1 海底より現れしもの
2 ありえない
3 「戦利品」
4 科学史は塗りかえられた
5 大胆な推理
6 十九世紀のコンピュータがふたりを結びつけた
7 すべては解読の名誉のために
8 最強の布陣
9 みごとな設計
10 アルキメデスの影

著者等紹介

マーチャント,ジョー[マーチャント,ジョー][Marchant,Jo]
科学ジャーナリスト。生物学を学び、医療微生物学で博士号を取得。「ネイチャー」、「ニュー・サイエンティスト」などの一流科学誌で記者、編集者をつとめたのち、独立。「ガーディアン」や「エコノミスト」にも寄稿をおこなっている。現在ロンドン在住

木村博江[キムラヒロエ]
1941年東京生まれ。国際基督教大学卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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absinthe

19
歯車が沈没船から引き揚げられます。鉄ではなく青銅であったため、海水に溶けることなく現代まで残りました。 これがなんであるか解明するために、アマチュア学者が半生を掛けて取り掛かり、ついには先端のテクノロジーを駆使した専門家の手にわたってとうとう謎は解明されました。 古代のテクノロジーで作られた天文コンピューターだったのです。 海水と金属の化学、天文学、考古学、先端技術も面白いのですが、半生をささげた学者たちのドラマも熱くて感動的です。

12
「沈没船」に「歯車」に「謎の機械」…個人的に何て魅力的な言葉の羅列!と飛び付きました。凄く刺激的です!「機械」という単語に特別気を払っていなかったのですが、「機械」でなければならなかったのだと判り、震えが走りました。確かにこれは映像で見たいです。学者の争いの部分はこの本に必要かどうか…でも、私は歯車について知ったら、解明の歴史やその派生も知りたくなって他の本を探すでしょうから、おまけ的にあってお得でした。2010/11/13

OZAC

9
1901年に沈没船から発見された謎の歯車機械の解明に携わった科学者たちの実話。かなり面白かった。月の食を歯車で表すというのは、素人目に考えてもとんでもない試みのように思う。いつか実物を見てみたい。また興味深かったのは古代ギリシアが技術面や数学術を古代バビロニアからかなり 輸入しているということ。シュメール文明にも興味がわいた。2018/12/17

ぽけっとももんが

8
これ、いわゆる「宇宙人が地球に来ていた」的なオーパーツだと思っていました。紀元前にこんな精巧なメカニカルなものが製作できるはずないと。物理も天文学もさっぱりなので、書かれていたことはさっぱり理解できてない。でも19世紀の潜水服や潜水病からはじまり、生き馬の目を抜くような研究者たちの争い、科学が進歩するとともに便利なものが出てきて少しずつ謎も解明される。しかしまぁよくもこんな込み入った仕組みを考えて作ったものですよ。2019/08/29

tsuneki526

7
古代の沈没船から見つかった歯車構造の謎を解明する過程と謎を解明したという栄誉をめぐる人間模様がおもしろい。読後、埋もれたままの古代の高度な技術が一体どれほどあるのか、それらが埋もれずに現代に続いていれば、どんな世の中になっていたことだろうと思わせられた本です。2010/09/09

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