道路の権力―道路公団民営化の攻防一〇〇〇日

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  • サイズ B6判/ページ数 469p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163654003
  • NDC分類 514.06
  • Cコード C0095

内容説明

『日本国の研究』で特殊法人というこの国の病巣を初めて明るみに出した猪瀬直樹が道路公団という最大の権力の解体に挑む―。

目次

第1部 行革断行評議会篇(聖域に挑む;実力者たち;九三四二キロという旗;変人の戦術)
第2部 道路公団民営化委員会篇(民営化委員会発足;総裁たちの弁明;「凍結」の道路;論破;最終答申;国民の選択)

著者等紹介

猪瀬直樹[イノセナオキ]
作家。1946年、長野県生まれ。87年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。特殊法人の不正にまみれた非効率な世界を初めて明るみに出した『日本国の研究』で96年度文芸春秋読者賞受賞。小泉内閣が成立するとただちに行革断行評議会のメンバーとして特殊法人等の廃止・民営化に取り組む。2002年6月、道路関係四公団民営化推進委員会委員に任命された。『日本国の研究』で外から精査した日本の権力構造を、『道路の権力』で初めて内部から描き、新境地を拓いている。2002年11月に『日本の近代猪瀬直樹著作集』(全12巻)が完結。政府税制調査会委員、東京大学客員教授などを務める
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感想・レビュー

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アンゴ

3
歴史は実際の出来事と記録に大きな落差が生じるとして、道路公団民営化委員として渦中の真ん中にあった著者が「歴史を正確無比に追跡した唯一の記録」と言い切る書。あくまで民営化ありきの猪瀬氏視点で自論の正当性、正義感を前面にしている感は否めないが、歴史が創られる瞬間は、実は舞台裏にあるのだという当事者としての迫真さがある。国民負担を最小限にという願いを込め委員達が斬り合って出した答申にも関わらず、結果は民営化という形を採りながら本質の焦点をずらし骨抜きにされたのでは。その再評価は40年後の後世に持ち越される。2012/11/22

多分、器用です

2
道路公団民営化の課程を猪瀬さん自身の目線で記録している記録集のような感じ。ちょっと読みづらかった。2016/08/27

あきこま

2
自分は最近来年度予算のための原案の資料の作成に時間を取られていてイヤだな~と思っていたけど、規模は違っても国でも同じようなことをしているのね。10年ぐらい前の新聞記事の見出しでパラパラ見ていたようなことを内側から書いてあって、中で動いてる人たちはそれぞれにたいへんなんだな~と思った。それにしても全国の道路の情報を分析した資料を3日で別観点から作って出しなおすって、やっぱ官僚ってすごい。私だったら何ヶ月かかるかと。広い視点で見ればこの人の進めている方向に行くのが合理的でみんなが幸せになれるんだろうな~とは思2012/11/10

ほっそ

2
作者の目を通してみる、政治家たち・・・これが一番面白かった。(もちろん実名)総理大臣の執務室が、それほど立派でないことに驚く作者。「国民の支持があってこそ」と、よくいってらした、小泉さん。選挙で勝てないことには、政策がすすめられないこと。ご本人が一番分かっていたんでしょう2009/09/24

まめタンク

1
2020年136冊目。当時は何となくニュースで騒いでいて、凄い変化が起こってるんだ的な見方でしたが、よく考えると道路公団の民営化は日本政府の子会社を民営化するという話なわけで、SoftBankが携帯部門を上場させますよ!みたいな事。それを族議員や官僚がああだこうだ抵抗する物語。道路公団民営化の是非は置いておいて、400ページ近くあって、小泉首相の話が殆ど出ないという、、そもそも議員でもない作家の猪瀬さんが何で仕切ってるんだ?という根本的な問題。まぁ民営化するかは意見よりデータと数字の問題だと思いますけど。2020/03/20

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