感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hitotak
11
昭和24年~現在までの文藝春秋に掲載された記事から厳選した15本がまとめられている。昭和天皇を囲んだ座談会、立花隆による田中角栄の金脈告発等の有名記事も掲載されているが、個人的には昭和62年の『細木数子の正体』に驚いた。こんなにも後ろ暗い過去がありながら、ズバリ言うわよ!などとテレビに出まくっていたというのが凄い。今ならコンプライアンス的に無理だろう。他にもアンネ・フランクの父が語る隠れ家を追われ収容所で過ごした日々、『嵐を呼ぶ男』で人気絶頂だった石原裕次郎の言いたい放題のイカした手記等も面白かった。2023/03/05
O-chami
5
文藝春秋100年の歴史から厳選された、昭和24年から令和元年迄の15篇。 各々を書いた人(物故者多し)に感じる気概と矜持。 目次を見るだけでもその時々に思い至る。 あるものには微笑まされ、迫真のルポには感嘆、またあるものには胸打たれ泪を禁じ得ず。 時代背景を鑑みながら、ペン・文章・書物による文化の継承が行なわれることの大切さを強く感じる事と併せ、文藝春秋100周年に改めて敬意を表します。 BGMは、美空ひばりで、「川の流れのように」🎶~「愛燦燦」🎶2023/03/16
ポポロ
1
私もかつて購読していたが最近では読む人もないという文藝春秋のベスト記事とのことで田中角栄研究などが入っている。山口瞳の駄文を憧れを持って読んでいたひとがいると思うと悲しくなるし井深大の黒歴史でしかない文章をここに採用したのはなんの判断なのか。一方で角栄、細木数子を追究したジャーナルは読み応えがあったし松下、本田のエッセイは面白かった。裕次郎もよかった。さらには近親の死と向き合った三作は素晴らしく江藤淳のものは泣きながら読んだ。こういった文化が消えていく残念さとそれを守りきれなった文春への愛憎を思う。2024/01/20
good Blue
0
当時を振り返り同じ過ちをしないようにしてほしい!
はせがわ
0
この手の文芸誌…というか、雑誌自体、初めて読みました。多種多様なエッセイが選出されており、読むのが楽しかった。初心者にはうってつけですね。結構最近のエッセイも含まれるのに、なぜだか全てが昔の文書のように思いました。文体かな?2023/08/25