内容説明
テロ、死を運ぶ伝染病、環境を汚染する化学薬品、ネット上の小児性愛者…。ニュースでは毎日新しいリスクが報じられている。だが、本当にそのリスクは恐れるほどのものなのだろうか。よく検討すれば、実はそれほど危険ではないリスクも多い。たとえば、ある年の暴力犯罪件数がこの十数年で最大の増加を見せたというさも恐ろしげなアメリカでの事例は、増加は実は数パーセントなのに、これまでの犯罪件数がずっと減少または横ばい状態だったことによる。また、癌の発生件数がこれから増加していくという不吉な予想は、癌の最大のリスク要因である高齢化の影響が大きい。では、なぜそういうリスクにこれほどまでに影響されてしまうのか。私たちがどのようにリスクを判断しているのか、それによって企業、政治家、メディアに恐怖を操られてしまうのかを、多くの実例とともに解説する。
目次
リスク社会
二つの心について
石器時代が情報時代に出会う
感情に勝るものはない
数に関する話
群れは危険を察知する
恐怖株式会社
活字にするのにふさわしい恐怖
犯罪と認識
恐怖の化学
テロに脅えて
結論―今ほど良い時代はない
著者等紹介
ガードナー,ダン[ガードナー,ダン][Gardner,Dan]
カナダ、オタワ在住のジャーナリスト。ヨーク大学で法学の学位と歴史学の修士号を取得し、オンタリオで政策アドバイザーをつとめたのち、『オタワ・シチズン』紙の記者となる。現在は同紙のコラムニスト兼シニア・ライターをつとめる。カナダ新聞賞など多数の賞を受賞
田淵健太[タブチケンタ]
京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修了。企業での技術職を経て現在翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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