内容説明
共感覚とは、文字に色が見える、音に手ざわりを感じる、痛みから不思議な映像が浮かぶなど、五感のうち二つの感覚が同時に働く、奇妙な知覚様式である。ランボー、ナボコフ、スクリャービンなど、多くの作家や音楽家、画家も持っていたといわれながら、医学的にも未知の部分が多い。自ら希少な共感覚者である著者が、その特異な視点から、多くの人には想像もつかないような、共感覚者ならではの驚くべき体験や、そのしくみを解明しようと独自に行なった探究について綴った、画期的な手記。
目次
五十匹の青いネコをパパへ
父のために描いた色彩豊かな単語の数々
成長過程の子どもたちと共感覚
歯医者で出会った共感覚
共感覚芸術家キャロル・スティーンと知り合う
生存競争を生き抜く知覚
作曲家マイケル・トーキーと音楽の色
マルシア・スミラックの共感覚的カメラ・ペインティング
符号化は人それぞれ
さまざまな知能
一年は色鮮やかな十二枚の四角形
共感覚・イン・サイバースペース
著者等紹介
ダフィー,パトリシア・リン[ダフィー,パトリシアリン][Duffy,Patricia Lynne]
文字に色が見える共感覚を持つライター。数々の新聞・雑誌で活躍するかたわら、共感覚についての文献、研究者との対話、他の共感覚者たちへのインタビューなどを通して、長年にわたり情報を収集してきた。その成果と、共感覚者としての貴重な体験をまとめたのが本書である。米国共感覚協会の創設者のひとりで、現在も顧問を務めている
石田理恵[イシダリエ]
上智大学文学部心理学科卒。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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