ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 血統

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ハヤカワ・ミステリ文庫
血統

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p
  • 商品コード 9784150707071
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

153
この作品は最初の頃の作品(第6作目)で、うつ気味の英国諜報員が主人公となっています。最初はあまり気乗りしないのが事件が起こり、闘争魂に火がついて、ということで英国ではなくアメリカに乗り込んでいきます。競馬がらみではなく種馬探しということでのミステリーです。若干終わり方があまりすっきりしたものではないのですが楽しめます。2016/09/19

背番号10@せばてん。

31
1992年7月1日読了。競馬シリーズ第6弾。ディック・フランシス、2010年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。(2022年8月5日入力)1992/07/01

miya_feel

19
何だろう、この緊張感の無さは。「度胸」「興奮」「大穴」の、冒険小説としてヒリヒリする闘いと比較して、明らかにストーリーが空回りしている印象を受ける。いや、冒険小説じゃなくてハードボイルドなんだと言われれば、そうなんだろうな、とは思う。ただどうにも、もどかしさが残る作品である。主人公はジーン・ホーキンス、38歳、独身。英国諜報部員であり沈着冷静で有能。ただ憂鬱症に悩まされており過去の恋愛経験も引きずっている。独特のユーモアのセンスもあり、あまり彼を応援できないのがこの作品を覆う謎の空気と根幹かもしれない。2021/05/28

ぺぱごじら

17
生き続けることに絶望感を抱き枕の下の拳銃の祝福を夢見ながら、僅かな世間との繋がり…仕事を生きる理由にしてすがり付く諜報員。彼にとって死刑宣告に等しい三週間の休暇を生き延びるために、彼の上司が与えたものは?諜報活動と復讐にあらゆる手を講じる主人公の姿には『いそいそと』という言葉が似合うほど生き生きしており、心の闇に苛まれている姿とのコントラストが美しい。その存在が誰かの道標となる彼は、孤独な北極星のようだが、『気の進まない贈り物』『将来彼の太陽となる可能性のある存在』生きる理由には充分だろう。2014-092014/01/20

ホレイシア

10
競馬シリーズでは珍しい、戦う場面の少ない貴重なお話。加えて主人公が体育会系のタフな男でないところがいいね。常にこの世からおさらばすることが頭にあり、でも任務を果たさないうちは死ねない。よーくわかるよ、ジーン。というわけで、地味だがいい作品だ。満足♪2013/03/02

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