内容説明
思考に可能な限りの高みに達する威力ゆえ「科学の女王」と称揚される数学は、一方で先端科学の解決手段として利用される「奴隷」である。この一見矛盾する性質こそは、研究者を魅了する理由にほかならない。名数学史『数学をつくった人びと』の著者が、数学上重要なアイデアの面白さと、それがどう科学へ応用されたかについて、その発明者たちのエピソードを交えつつ綴ったもうひとつの数学史。
目次
第1章 さまざまな視点
第2章 数学的真理
第3章 束縛を破る
第4章 “同じであるが、同じでない”
第5章 抽象術
第6章 大樹も一個の種子から
第7章 絵で考える
第8章 古い道標、新しい道標
第9章 群
第10章 “メトリカル”な宇宙