出版社内容情報
滅亡する地球を星間宇宙船で脱出した人々。そして、転移技術で「楽園」に逃れた人々。生き残ったふたつの人類の、相克の百年紀。
内容説明
ノアズ・アークは１７２光年の旅を終え、約束の地・エデンの遷移軌道上に辿り着いた。一方でエデンの住民は、首長アンデルスの号令の下で皆兵化と軍拡を進めていた―全てはノアズ・アーク乗員の皆殺しのために。地球消滅から長い年月を経て、再会を果たす人類の末裔たち…。やがて空前の大災厄がそれぞれに襲いかかるとき、最後に残されるのは積年の怨讐か、それとも―。人間と人間の相剋と未来を問うＳＦクロニクル完結。
著者等紹介
梶尾真治［カジオシンジ］
１９４７年熊本県生まれ。１９７１年、ＳＦマガジンに「美亜へ贈る真珠」が掲載され、作家デビュー。以来一貫して書き続けている良質な短篇群から“短篇の名手”としての誉れが高い。またその才は長篇にも発揮され、１９９１年『サラマンダー殲滅』で第１２回日本ＳＦ大賞受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっちゃん
101
3巻に及ぶ宇宙年代記に訪れる対峙の時｡地球からの世代間宇宙船を｢悪魔の末裔｣と虐殺の準備を進めるﾆｭｰｴﾃﾞﾝ、予想もしない知的生命の存在に戸惑うﾉｱｽﾞ･ｱｰｸ号。ﾉｱｽﾞ･ｱｰｸを襲う大厄災とﾆｭｰｴﾃﾞﾝの首長の冷酷な命令。最終章【ﾄｰﾏｽ老の回想】で明らかになる結末、信じていた通りで良かった。全編で繰り返し描かれる人々のささやかな日常の連なりが､生命を繋ぐ事、と教えられているように思って読んでいた。2016/01/22
た〜
50
前巻までの壮大なテーマに小さな展開から一転展開も壮大に、そしていかにも本格的SFに。一気に物語に引き込まれる。で、ラストは・・・え？？で、エピローグ的な最終章に突入し、それでもまた「どうなるどうなる？」そして、本当の最後の最後で、なるほど、そう落としますか。ちょっと不満があったとすれば前巻までの話をもう少し伏線回収して欲しかった気がするというところと、まだその後の物語がありそうで、ここで終わらせたらちょっと半端じゃないの？と感じるところかな2015/08/02
とくけんちょ
44
無事に完結、読み切りました。ラストは、それぞれにお任せします。全体的には、一つのストーリーだが、それぞれが短編で、つながりがなくとも充分楽しめる。誰が誰の子孫とかは、覚えにくくてわかりにくいが、SF設定は非常にわかりやすい。その中に、それぞれの立場におかれた、いろんな人間模様がうまくハマり、短編ながら読み応えがある。感情移入しやすく、分量が多いぶん、満足度は高い。2022/05/15
Tadashi_N
36
分かり合えるか不安だったが、とりあえず解決した。スケール大きい。2018/05/25
宇宙猫
36
★★★ ガーン、そんな安易な結末なの。苦労とか努力とかがあると良かったなぁ。旅行は行く前が一番楽しいって感じの本だった。2015/12/23
